RaaS・リース・購入の比較2026|補助金と会計処理の違い
フィジカルAI総論
公開: 2026年2月27日
更新: 2026年2月27日
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この記事の結論
「購入は500万〜3,000万円、リースは月額10万〜60万円」というような価格の相場に、公式な裏付けは見つかりません。本記事はその種の断定を行わず、購入・ファイナンス・リース・レンタル(オペレーティング・リース)・RaaSの契約上の違いと、補助金・税務の公式ルールだけを一次情報で整理します。
RaaS・リース・購入の比較:結論と全体像
「購入は500万〜3,000万円、リースは月額10万〜60万円」というような価格の相場に、公式な裏付けは見つかりません。本記事はその種の断定を行わず、購入・ファイナンス・リース・レンタル(オペレーティング・リース)・RaaS の契約上の違いと、補助金・税務の公式ルールだけを一次情報で整理します。
この記事でわかること
購入・ファイナンス・リース・レンタル・RaaSで所有権・中途解約の可否・保守の負担者・会計処理 がどう変わるか(公益社団法人リース事業協会の公式説明)
中小企業省力化投資補助金(カタログ注文型)が2024年12月12日からファイナンス・リース取引を補助対象に追加した 事実と、その具体的な条件(公式ポータル・公募要領の原文)
ものづくり補助金(一般型)で「借用」=リース・レンタルの費用がどこまで補助対象になるか(契約総額ではなく補助事業期間中に要する分のみ という按分ルール)
国税庁タックスアンサーにもとづく、所有権移転外リース取引を含むリース取引の税務上の扱いの違い
RaaSが上記のどの契約類型に近いか、補助金・税務の観点でどう扱われうるか(判定基準に照らした整理)
稼働期間・更新頻度・保守体制という3つの判断軸で、どの調達方法が向いているかを考える方法
本記事は2026年9月16日時点で、中小企業省力化投資補助金の公式ポータル・公募要領、ものづくり補助金の公式ポータル・補助事業の手引き、国税庁タックスアンサー、公益社団法人リース事業協会の公式サイトを確認して作成しています。価格の相場や投資回収期間の目安は記載していません。
購入・ファイナンス・リース・レンタル・RaaSの契約上の違い
調達方法を比べるときに先に整理すべきは金額ではなく契約の性質 です。公益社団法人リース事業協会(リース会計基準にもとづく確認機関で、中小企業省力化投資補助金のファイナンス・リース取引の確認業務も担っています)の公式説明にもとづき、まずファイナンス・リースとレンタル(オペレーティング・リース)の違いを整理します。
ファイナンス・リースとレンタル(オペレーティング・リース)の定義
ファイナンス・リース取引 とは、リース期間中の中途解約が禁止されている(または解約時に残リース料のほぼ全額を支払う)取引で、借手が物件からもたらされる経済的利益を実質的に享受し、使用に伴う費用を実質的に負担する取引をいいます。これ以外のリース取引はすべてオペレーティング・リース取引 (レンタルを含む通常の賃貸借取引)に分類されます。
項目 ファイナンス・リース 賃貸借・レンタル(オペレーティング・リース)
対象物件 ユーザーが指定した物件を、リース会社がユーザー指定のサプライヤーから新たに取得したもの 貸手(レンタル会社)が保有する在庫の中から選ぶ、不特定多数向けの汎用品
契約期間 比較的長期(税務上は法定耐用年数の70%以上が目安) 比較的短期。時間・日単位から数か月、1年超まで使用目的により様々
中途解約 原則不可。解約する場合は残リース料相当額を一括で支払う 一般に借手は解約権を持つ(長期契約では解約予告期間を定める場合がある)
物件の所有権 リース会社が保有し続ける(所有権移転条項がある場合を除く) 貸手が保有し続ける
物件の保守・修繕 ユーザーが負担するのが原則(保守込みの「メインテナンス・リース」は例外) 貸手が負担するのが原則
物件の滅失・損傷 ユーザーが負担(通常は保険でカバー) 借手に帰責事由がなければ貸手が負担
契約更新 期間満了後に再リース(低価格)が可能 同一条件または新条件での更新が可能
出典:公益社団法人リース事業協会「リース契約の特徴」(2026年9月16日確認)。
所有権移転リースと所有権移転外リース
ファイナンス・リースはさらに、リース契約の条件からリース物件の所有権が借手に移転すると認められる所有権移転ファイナンス・リース取引 と、それ以外の所有権移転外ファイナンス・リース取引 に分かれます。実務で使われるファイナンス・リースの多くは所有権移転外に分類されます。会計・税務上の扱いがどう変わるかは、後述の「国税庁によるリース取引の税務上の扱い」で整理します。
ここまでで確認できる3つの軸
所有権 :購入は自社に帰属。ファイナンス・リースはリース会社(所有権移転外の場合)。レンタルは貸手
中途解約 :ファイナンス・リースは原則不可(違約金あり)。レンタルは原則可能
保守の範囲 :購入・ファイナンス・リースはユーザー負担が原則。レンタルは貸手負担が原則(個別契約で異なる)
中小企業省力化投資補助金(カタログ型)とファイナンス・リース取引
中小企業省力化投資補助金の公式ポータルが公開している制度更新履歴には、2024年12月12日付でファイナンス・リース取引が補助対象になった ことが明記されています。
公式ポータルの記載(2024年12月12日)
「2024年12月12日(木) 制度変更 ファイナンス・リース取引の申請受付開始 中小事業者等/販売事業者 ファイナンス・リース取引が補助対象となりました。」(公募要領3-2.事業計画の策定(5)対象リース会社との共同申請について)
対象リース会社との共同申請という仕組み
カタログ注文型のファイナンス・リース取引は、中小企業等が単独でリース契約を結んで申請する仕組みではありません。中小企業等・販売事業者・対象リース会社(公益社団法人リース事業協会の確認を受けたリース会社)の三者が共同で交付申請 を行い、対象リース会社に補助金が交付されます。その分、中小企業等が支払うリース料が減額される形で還元される仕組みです。
項目 公募要領・公式ポータルの記載
申請の形 中小企業等・販売事業者・対象リース会社の共同申請(対象リース会社は1つの共同申請につき1社)
補助金の交付先 対象リース会社(中小企業等はリース料の減額により還元を受ける)
補助対象になる費用 対象リース会社が省力化製品の販売事業者に支払う購入費用(製品本体価格・導入経費)
補助対象外になる費用 中小企業等が対象リース会社に支払うリース料そのもの/リース契約にかかる金利・保険料
必要書類 リース料軽減計算書(対象リース会社が作成・リース事業協会が確認)/リース取引に係る宣誓書
禁止される契約形態 セール&リースバック取引/転リース取引/割賦契約
リース期間の条件 財産処分制限期間(減価償却資産の耐用年数等に関する省令に準拠)以上に設定すること
財産処分時の対応 処分に係る補助金額を限度に返納。返納は所有権を持つ対象リース会社が行う
出典:中小企業省力化投資補助金 公式ポータル「ファイナンス・リース取引」https://shoryokuka.smrj.go.jp/catalog/finance_lease/ および カタログ注文型公募要領(最終改訂:令和8年3月19日)(いずれも2026年9月16日確認)。
補助対象になるのは「リース料」ではなく「購入費用」
ここが最も誤解されやすい点です。ファイナンス・リース取引を使う場合でも、中小企業等が毎月支払うリース料そのものは補助対象外 です。補助対象になるのは、対象リース会社が販売事業者に支払う製品本体価格と導入経費(原則、製品本体価格の2割が上限)であり、これは通常の「購入」の場合と同じ経費区分です。ファイナンス・リースはあくまで資金調達の方法 であり、補助対象経費の範囲を広げるものではないという位置づけです。
省力化投資補助金の補助対象者は誰か(公募要領原文)
「補助金の交付対象者は誰か」は、公募要領2-3.補助対象者に定義があります。原文の要点は次のとおりです。
公募要領2-3.補助対象者(原文要旨)
「本事業は、交付申請時点において日本国内で法人登記(法人番号が指定され国税庁が管理する法人番号公表サイトにて公表されていること)等がされ、日本国内で事業を営む中小企業等(中小企業基本法第2条第1項に規定する者及び下記の要件を満たす者で、個人事業主を含む)を対象とする。」
中小企業者(組合関連以外)の資本金・従業員数の基準は業種ごとに次のとおりです。
業種 資本金 常勤従業員数
製造業、建設業、運輸業 3億円以下 300人以下
卸売業 1億円以下 100人以下
サービス業(ソフトウェア業・情報処理サービス業・旅館業を除く) 5,000万円以下 100人以下
小売業 5,000万円以下 50人以下
ソフトウェア業または情報処理サービス業 3億円以下 300人以下
旅館業 5,000万円以下 200人以下
その他の業種 3億円以下 300人以下
このほか、申請時点で人手不足の状態にあること、全従業員の賃金が最低賃金を超えていること、GビズIDプライムを取得していることなど、公募要領4-2.に定める要件をすべて満たす必要があります。ファイナンス・リース取引を利用する場合は、これらの要件を中小企業等・販売事業者・対象リース会社のそれぞれが満たす必要があります。
補助率・補助上限額(令和8年3月19日改定後の公募要領)
従業員数 補助率 補助上限額(大幅な賃上げを行う場合)
5人以下 1/2以下 500万円(750万円)
6〜20人以下 1/2以下 750万円(1,000万円)
21人以上 1/2以下 1,000万円(1,500万円)
出典:中小企業省力化投資補助金(カタログ注文型)公募要領2-1.(最終改訂:令和8年3月19日・2026年9月16日確認)。省力化製品の購入価格が製品ごとの補助上限額の2倍を上回る場合、補助率は1/2未満になります。補助上限額は応募・交付申請時点の従業員数で決まります。
ものづくり補助金における「借用」=リース・レンタル費用の扱い
ものづくり・商業・サービス生産性向上促進補助金(一般型)の公式な「補助事業の手引き」(23次締切分・更新日2026年8月7日)にも、リース・レンタルに関する規定があります。ここでの用語は「借用」です。
手引きの原文(機械装置・システム構築費の注3)
「『借用』とは、いわゆるリース・レンタルをいい、交付決定後に契約したことが確認できるもので、補助事業期間中に要する経費のみとなります。したがって、契約期間が補助事業期間を超える場合の補助対象経費は、按分等の方式により算出された当該補助事業期間分のみ対象となります。」
つまり、ものづくり補助金では、機械装置の「購入」だけでなく「借用」(リース・レンタル契約でも、ファイナンス・リースかどうかを問わない一般的な言い方)にかかる費用も機械装置・システム構築費として補助対象になり得ます。ただし契約総額ではなく、補助事業期間中に発生する分だけ が対象になる点が重要です。5年契約のリース総額をまとめて補助対象経費に計上できるわけではありません。
対象外になる経費(リース・レンタルに関係する部分)
区分 補助対象外となる主な経費
機械装置・システム構築費 交付決定前に発生した費用/補助事業実施期間外に発生した費用
クラウドサービス利用費 サーバー購入費・サーバー自体のレンタル費(サーバー領域を借りる費用やサービス利用料とは区分される)
共通 公租公課(消費税)/申請代行費/事業の目的・趣旨から適切でないと事務局が判断するもの
出典:ものづくり・商業・サービス生産性向上促進補助金 公式ポータル「補助事業の手引き」(23次締切・更新日2026年8月7日・2026年9月16日確認)https://portal.monodukuri-hojo.jp/ 。同種の「借用=リース・レンタル」という定義は、中小企業省力化投資補助金(一般型)の資料にも同様の言い回しで登場します。
省力化投資補助金カタログ型との違い
省力化投資補助金カタログ型のファイナンス・リース取引(前の章)は、対象リース会社が申請の当事者になる特別な枠組みで、中小企業等が支払うリース料自体は対象外でした。一方、ものづくり補助金の「借用」は、中小企業等が支払うリース・レンタル料そのもの を(補助事業期間分に限り)補助対象経費にできる点で仕組みが異なります。どちらの制度を使う場合も、リースを検討している段階で必ず公募要領の最新版と事務局への確認を行ってください。
国税庁によるリース取引の税務上の扱い
会計・税務の扱いは、契約が「法人税法上のリース取引」に該当するかどうかで大きく変わります。国税庁タックスアンサーの定義にもとづき整理します。
法人税法上のリース取引に該当すると「売買」として扱われる
国税庁タックスアンサーNo.5702は、次の要件をすべて満たす資産の賃貸借を「法人税法上のリース取引」と定義しています。(1)リース期間中の中途解約が禁止されている、またはこれに準ずること。(2)賃借人がリース資産からもたらされる経済的な利益を実質的に享受でき、かつ使用に伴う費用を実質的に負担すべきこととされていること。この要件を満たすリース取引は、リース資産の引渡し時に売買があったものとして扱われます (金銭の貸付けと認められる特殊なケースを除く)。
所有権移転外リース取引の税務上の特徴
国税庁タックスアンサーNo.5704によれば、所有権移転外リース取引にあたる場合、借手は取得したものとされるリース資産をリース期間定額法 で償却します。加えて、次の制度は適用されません。
圧縮記帳
特別償却(中小企業投資促進税制・経営強化税制などの特別償却)
少額の減価償却資産の損金算入
一括償却資産の損金算入
つまり、同じ機械装置でも「購入」と「所有権移転外ファイナンス・リース」では使える税制優遇の範囲が異なります。特別償却や即時償却を前提に税制優遇を検討している場合は、リースではなく購入(または所有権移転ファイナンス・リース)を選ぶ必要がある場合がある、ということです。
オペレーティング・リース(賃貸借取引)は支払リース料をそのまま損金算入
国税庁タックスアンサーNo.5705によれば、法人税法上のリース取引に該当しない賃貸借取引(オペレーティング・リース取引)は、支払うこととされている金額のうち、その事業年度において債務が確定した部分の金額を損金の額に算入 します。資産計上や減価償却は不要で、毎月の支払リース料(レンタル料)をそのまま費用処理するイメージです。
区分 資産計上 償却方法 特別償却・圧縮記帳等
購入 あり 資産の種類に応じた通常の償却方法 要件を満たせば適用可
所有権移転ファイナンス・リース あり(売買として計上) 自己所有の固定資産と同一の方法 要件を満たせば適用可
所有権移転外ファイナンス・リース あり(売買として計上) リース期間定額法 適用不可(圧縮記帳・特別償却・少額資産の損金算入・一括償却資産の損金算入)
レンタル・オペレーティング・リース 不要 該当なし(賃貸借処理) 該当なし(支払リース料を損金算入)
出典:国税庁タックスアンサー No.5702「リース取引についての取扱いの概要(平成20年4月1日以後契約分)」、No.5704「所有権移転外リース取引」、No.5705「賃貸借取引(オペレーティング・リース取引)についての取扱いの概要」(いずれも令和7年4月1日現在法令等・2026年9月16日確認)。より詳しい即時償却・税額控除の制度はロボット・フィジカルAI導入の税制優遇ガイド で解説しています。
RaaSはどの契約類型にあたるか
RaaS(Robot as a Service)は、ロボットメーカーやSIerが機器・保守・ソフトウェアをまとめて月額料金で提供する契約の呼び方です。ただし「RaaS」という言葉自体は法律上の契約類型ではなく、国税庁や中小企業庁の資料にもRaaS固有の取扱いを定めた記載は見当たりません。実務上は、個々の契約内容が前章までの判定基準のどこにあたるかで扱いが決まります。
税務上の位置づけは契約内容で判定される
国税庁タックスアンサーNo.5702の基準に照らすと、RaaS契約が(1)中途解約を禁止する、またはこれに準ずる条件になっており、(2)利用者が機器からの経済的利益を実質的に享受し使用コストを実質的に負担する内容であれば、法人税法上のリース取引(ファイナンス・リース) に該当する可能性があります。逆に、最低利用期間はあっても期間経過後に随時解約でき、保守・ソフトウェア更新の負担をサービス提供者側が引き続き負う設計であれば、オペレーティング・リース取引(賃貸借取引) として、支払うサービス料をそのまま損金算入する扱いに近くなると考えられます。どちらに該当するかは契約書の条項(解約条項・保守条項・料金の構成)を個別に確認する必要があり、断定はできません。
補助金の枠組みとの関係
RaaSは既存の補助金の枠組みにそのまま乗るとは限らない
省力化投資補助金カタログ型のファイナンス・リース取引 を使うには、RaaS提供事業者が公益社団法人リース事業協会の確認を受けた「対象リース会社」である必要があります。ロボットメーカーやSIerが提供する一般的なRaaSサービスがこの要件を満たすかどうかは、事業者ごとに個別の確認が必要です。
ものづくり補助金の「借用」 枠を使う場合も、RaaSの月額料金に保守やソフトウェア利用料が一体で含まれていると、「専ら補助事業のために使用される機械・装置等の購入・借用に要する経費」という対象経費の定義に照らして、費用を機器分とサービス分に区分できるかが論点になります。
いずれの制度でも、契約前に補助金事務局へ直接確認することが公式に推奨されています。
本記事では、確認できない市場規模・成長率・特定事業者の月額料金は記載していません。RaaSの導入を検討する場合は、個々のサービスの契約書(解約条件・保守の範囲・料金に含まれる内訳)を取り寄せ、上記の判定基準に沿って自社の顧問税理士・補助金事務局に確認することをおすすめします。
購入・リース・レンタル・RaaSの選び方
ここまで整理した契約上の違いをふまえ、金額ではなく稼働期間・更新頻度・保守体制 という3つの判断軸で考える方法を整理します。以下は一般的な契約の性質から導かれる整理であり、特定の断定的な回答ではありません。最終判断は個別の契約条件と自社の税務状況で確認してください。
判断軸 購入が検討しやすいケース ファイナンス・リースが検討しやすいケース レンタル・RaaS(オペレーティング型)が検討しやすいケース
稼働期間の見通し 法定耐用年数を超えて長く使う計画がある 耐用年数の70%程度以上、継続して使う計画がある 使用期間が短い、または試験導入・繁閑対応など不確実性が高い
機種の更新頻度 技術陳腐化のリスクが低い、または自社で更新判断したい 一定期間ごとに再リースまたは入れ替えを想定している 技術更新が速く、短いサイクルで機種を見直したい
保守体制 自社に保守体制がある、または個別に保守契約を結べる 自社で保守契約を結ぶ前提(メインテナンス・リースなら例外) 保守・アップデートを提供者側に任せたい
会計処理の考え方 資産計上・減価償却による税制優遇(特別償却等)を使いたい 所有権移転外の場合は特別償却等が使えない点に留意 資産計上不要で、支払額をそのまま費用処理したい
補助金活用 省力化投資補助金・ものづくり補助金とも購入費用として申請しやすい 省力化投資補助金は対象リース会社との共同申請が必要/ものづくり補助金は借用費用として按分計上 制度の対象になるかは契約内容と事業者の要件を個別確認
迷ったときの考え方
「初期費用を抑えたいか」だけで選ぶと、中途解約の可否や保守負担、使える税制優遇の範囲を見落としがちです。長期・継続利用が前提で税制優遇も使いたいなら購入、資金調達の手段としてリースを使いたいなら所有権移転外ファイナンス・リースの条件(中途解約不可・保守はユーザー負担)を許容できるか、試験導入や不確実性が高い用途ならレンタル・RaaSの解約条件と保守範囲を契約書で確認する、という順番で検討することをおすすめします。
申請の実務と相談窓口
ファイナンス・リース取引を使って省力化投資補助金カタログ型に申請する場合、通常の提出書類に加えて「リース料軽減計算書」と「リース取引に係る宣誓書」の提出が必要です。リース料軽減計算書の作成方法は、公益社団法人リース事業協会が発行する手引きにもとづきます。
1
調達方法の方向性を決める
稼働期間・更新頻度・保守体制の3軸で、購入/ファイナンス・リース/レンタル・RaaSのどれを軸に検討するか整理する
2
補助金の利用可否を事務局に確認
省力化投資補助金カタログ型を使う場合は対象リース会社であるか、ものづくり補助金を使う場合は借用費用の按分方法を、契約前に事務局へ確認する
3
リース会社・販売事業者と共同申請の準備
省力化投資補助金の場合は中小企業等・販売事業者・対象リース会社の三者共同申請。リース料軽減計算書の作成を依頼する
4
税務処理を税理士と確認
所有権移転リースか所有権移転外リースか、オペレーティング・リースかで会計処理・使える税制優遇が変わるため、契約前に確認する
リース契約が「セール&リースバック」「転リース」「割賦契約」に該当しないか確認したか
リース期間を財産処分制限期間(機器の法定耐用年数に準拠)以上に設定しているか
ものづくり補助金の場合、契約期間が補助事業期間を超えるときの按分方法を事務局に確認したか
RaaSを検討している場合、契約書に中途解約条項・保守の範囲・料金の内訳が明記されているか
ファイナンス・リース取引の利用に関する問い合わせ先は、公益社団法人リース事業協会(電話:03-3595-1501)です。個別の税務判断は税理士に、補助金の対象可否は各補助金事務局に確認してください。
出典・参考情報
最終更新日: 2026年9月16日。制度・税制は年度改正により変更される場合があります。申請・申告の際は必ず税理士、または各制度の公式サイトの最新情報をご確認ください。本記事のシミュレーションはモデルケースであり、採択や補助額を保証するものではありません。