この記事の結論
Boston Dynamics Spotの本体価格は、米国Boston Dynamics公式サイト・日本国内唯一の公式パートナー東北エンタープライズ(TECO)公式サイトのいずれにも掲載されておらず、個別見積りです。TECO公式FAQには「一部ネットに掲載されている800万のモデルは既に廃版になっております」と明記され
Boston Dynamics Spotの価格と補助金:結論(2026年9月時点)
Boston Dynamics Spotの本体価格は、米国Boston Dynamics公式サイト・日本国内唯一の公式パートナー東北エンタープライズ(TECO)公式サイトのいずれにも掲載されておらず、個別見積りです。TECO公式FAQには「一部ネットに掲載されている800万のモデルは既に廃版になっております」と明記されており、SNSやまとめサイトに出回る価格情報を前提に予算を組むのはリスクがあります。
この記事でわかること
- Spot本体価格は米国公式・日本の正規パートナーいずれも非公開。ネットで見かける「800万円」等は旧モデルで既に廃版(出典:TECO公式FAQ、2026年9月15日確認)
- 日本国内でBoston Dynamics公式パートナーとして確認できるのは株式会社東北エンタープライズ(Reseller Partner)のみ。同社プレスリリースでも「国内唯一のパートナー企業」と明記
- 中小企業省力化投資補助金「カタログ注文型」の製品カタログ(登録357件・2026年9月15日時点)にBoston Dynamics/Spot/東北エンタープライズの登録は確認できませんでした
- ものづくり補助金・省力化投資補助金(一般型)は事業計画の審査を経れば対象になり得ます。いずれの公募要領にも「海外企業からの調達を行う場合も含む」という文言があり、輸入品であることだけを理由に除外される規定は確認できませんでした
- TECO公式FAQによればレンタルには対応していません(現地でのPoC相談は可能)
本記事は「Spotは◯◯万円で導入できる」という相場の断定を行いません。正式な金額はBoston Dynamics Japanの公式パートナーに直接お問い合わせください。
Boston Dynamics Spot 公式仕様一覧:重量・稼働時間・IP等級(2026年9月確認)
仕様は米国Boston Dynamics公式サイトの製品ページと、日本の正規パートナーであるTECO公式サイトの製品情報ページの両方に掲載されています。数値はほぼ一致していますが、質量(重量)のみ表記に差があったため、本記事では日本向け公式ページの数値を基本とし、両方の値を併記します。
| 項目 | 数値(公式表記) | 備考 |
| 全長 | 1,100mm(43.3インチ) | - |
| 幅 | 500mm(19.7インチ) | - |
| 高さ(座位) | 191mm(7.5インチ) | - |
| 高さ(歩行時デフォルト) | 610mm(24.0インチ) | - |
| 高さ(歩行時最大〜最小) | 700mm〜520mm | - |
| 質量(バッテリー込み) | 32.7kg(72.1ポンド) | 米国公式サイトは33.8kg(74.5ポンド)表記。バッテリー仕様等の差の可能性があるため両方を掲載 |
| 最大速度 | 1.6m/秒 | - |
| 最大傾斜 | ±30度 | - |
| 最大ステップ高さ(段差) | 300mm(11.8インチ) | - |
| 侵入保護等級 | IP54 | 防塵・防滴。水没や豪雨での動作は保証対象外 |
| 動作温度 | -20℃〜55℃ | - |
| バッテリー容量/平均稼働時間 | 564Wh/約90分 | 積載量・環境条件により変動 |
| 待機時間/充電時間 | 約180分/約60分 | - |
| 最大積載重量(ペイロード) | 14kg(30.9ポンド) | 取付エリア850mm×240mm×270mm |
| 通信 | Wi-Fi(2.4GHz/5GHz)、イーサネット | - |
出典:Boston Dynamics公式「Spot」製品ページ https://bostondynamics.com/products/spot/ (2026年9月15日確認)、東北エンタープライズ公式「製品情報」 https://spot-teco.jp/spec/ (2026年9月15日確認)。表中の数値のうち、本体価格は両サイトとも一切記載がありません。
Spotの価格はなぜ非公表なのか:公式情報から分かること
「Boston Dynamics Spot 価格」で検索すると様々な金額が出てきますが、2026年9月15日時点で公式に確認できる情報は次の2点だけです。
米国Boston Dynamics公式サイト:価格欄自体が存在しない
Spot製品ページのトップには「Contact Sales」ボタンのみが設置されており、本体価格・オプション価格のいずれもページ本文に記載がありません。仕様表の直後も見積り依頼の案内に直結しており、価格帯の表記は一切ありませんでした。
日本の正規パートナー公式FAQ:旧モデルの価格情報は既に廃版と明記
TECO公式FAQ「Spotの価格はいくらですか?」への回答(原文)
「一部ネットに掲載されている800万のモデルは既に廃版になっております。ご使用用途に応じてオプション製品をご提案しますので、まずは一度ご連絡ください。」
つまり、ネット上で見かける「800万円」等の金額は、現行モデルの価格ではなく、過去に流通した旧モデルの情報である可能性が高いということが、正規パートナー自身の言葉で明言されています。本記事では、この公式回答を踏まえ、現行モデルの具体的な金額を断定しません。
購入時に付属するスターターキットの構成(価格は非公開)
TECO公式FAQには、購入時のスターターキットに含まれる内容も明記されています。金額は書かれていませんが、見積りを依頼する際に「何が本体価格に含まれるか」を把握する参考になります。
| スターターキットの構成品 | 内容 |
| バッテリー | 2個 |
| バッテリー用充電器 | 1個 |
| キャリブレーションボード | 1個 |
| 運搬用ケース | 1式 |
| Spot CARE | 1年分が含まれる |
出典:東北エンタープライズ公式FAQ https://spot-teco.jp/faq/ (2026年9月15日確認)
導入費用の内訳の考え方:本体以外にかかる費目(価格はすべて要見積り)
Spotの導入では、本体だけでなく、用途に応じたペイロード(センサー類)・ソフトウェア・保証プログラム・トレーニングを組み合わせて見積もることになります。以下はTECO公式サイトの製品情報・オプションページに掲載されている費目の一覧です。金額はいずれのページにも記載がなく、すべて個別見積りです。
| 費目 | 内容(公式サイト記載) | 価格の公開状況 |
| Spot本体 | 四足歩行ロボット本体一式 | 非公表(要見積り) |
| Spot Arm | ドアの開閉、バルブ・レバーの操作、モノをつかんで移動させる等が可能なアーム | 非公表(要見積り) |
| Spot CAM2/Spot CAM+IR | カラーパノラマ・PTZ・サーマル(IR)等を用いた検査用カメラペイロード | 非公表(要見積り) |
| Sorama L642 | 超音波を含む音源を可視化する音響カメラペイロード | 非公表(要見積り) |
| Spot Dock | 人の手を使わずSpotを充電する自己充電ステーション | 非公表(要見積り) |
| Spot CORE I/O | サードパーティ機器や独自ソフトウェアを実行する追加プロセッサー | 非公表(要見積り) |
| Orbit(旧Scout) | 複数のSpotを遠隔管理するソフトウェア。ライセンス契約が必要 | 非公表(要見積り) |
| Spot CARE | 1年間の延長補償・迅速な修理を含む保証プログラム | 非公表(要見積り) |
| 納入時トレーニング | TECOの技術者による1〜3日程度の操作トレーニング | 非公表(要見積り) |
出典:東北エンタープライズ公式「オプション(ペイロード)」 https://spot-teco.jp/payload/ 、公式FAQ https://spot-teco.jp/faq/ (いずれも2026年9月15日確認)。旧版記事にあった「合計2,000〜3,500万円」等の総額表記は、公式サイトに一切根拠が無いため本記事では使用していません。
見積り依頼のポイント
補助金申請では、本体価格・ペイロード費用・ソフトウェアライセンス費・保証費用が合算された1枚の見積書ではなく、費目ごとに金額が分かる見積書を依頼することが、交付申請・実績報告をスムーズにするポイントです。用途(点検対象、屋内外、必要なペイロード)を具体的に伝えたうえで、TECOに直接見積りを依頼してください。
Spot CARE:保証・修理プログラムの公式内容
Spotは精密機器のため、故障・破損時の保証プログラム「Spot CARE」の内容を事前に把握しておくことが重要です。TECO公式サイトでは、加入の有無による違いが次のように整理されています。
| 項目 | Spot CARE未加入 | Spot CARE加入 |
| 不慮の損傷によるハードウェア修理(部品代・工賃含む) | お客様の支払い | 含まれる |
| 修理・交換にかかる日数 | 20日 | 10営業日以内 |
| ハードウェアの信頼性アップデート | 別途費用 | 含まれる |
| 予期せぬ修理費用 | 製品到着時の修理前検査で追加費用が発生する場合あり | 含まれる |
| アメリカ国内の送料 | 含まれない | 無料 |
| フットトレッド・クラッシュプロテクションパネルの交換用1セット提供(年1回) | 含まれない | 含まれる |
補償対象はSpotロボット本体・ペイロード(アームを含む)・ドッキングステーションで、バッテリー・充電器・タブレットなどのアクセサリは対象外です。Spot CARE未加入の状態で修理が必要になった場合は、Boston Dynamicsのサポートチームによる修理前検査を受けたうえで、修理を実施するなら検査費用は免除され修理費用・部品代・人件費・返送料を負担、修理を希望しない場合は検査費用と返送料を負担して返送となります。
出典:東北エンタープライズ公式「Spot CARE」 https://spot-teco.jp/spot-care/ (2026年9月15日確認)
日本での購入窓口:Boston Dynamics公式パートナーは東北エンタープライズのみ
Boston Dynamics公式サイトの「Partners(パートナー一覧)」ページには地域で絞り込むフィルター機能があり、2026年9月15日時点で「Japan」を選択すると表示されるのは2社のみでした。
| 企業名 | パートナー種別(公式表記) |
| Sorama | Technology Partner(音響センサー等の技術提携先) |
| Tohoku Enterprise Co.(TECO/株式会社東北エンタープライズ) | Reseller Partner(再販パートナー) |
出典:Boston Dynamics公式「Partners」ページ(Region=Japanで絞り込み) https://bostondynamics.com/partners/ (2026年9月15日確認)
東北エンタープライズは「国内唯一のパートナー企業」
東北エンタープライズ自身の公式プレスリリース(2026年9月9日)には「Boston Dynamics社の国内唯一のパートナー企業である株式会社東北エンタープライズ」と明記されています。本社は福島県いわき市洋向台4丁目1-1、代表取締役は名嘉陽一郎氏です。
TECO公式FAQでは、Boston Dynamics製品の購入について次のように案内されています。
購入・レンタルに関する公式回答
- 購入経路:「パートナー企業からの購入のみが認められている製品となります。Boston Dynamicsのパートナー企業一覧ページをご確認ください。」
- レンタル:「レンタルの対応はしておりません。現地でのPoCをご希望される場合は一度お問い合わせください。」
- 実機の見学:「弊社福島県いわき本社にてデモンストレーションを行うことが可能です。」(展示会・イベントへの出展も実施)
出典:東北エンタープライズ公式FAQ https://spot-teco.jp/faq/ (2026年9月15日確認)。旧版記事にあった「Boston Dynamics Spot レンタル」という導線は、この公式回答と矛盾するため本記事では使用していません。
国内導入事例:キリンビール北海道千歳工場(2025年8月運用開始)
架空の事例ではなく、TECO公式サイトに掲載されている実名・日付付きのプレスリリース(2026年9月9日付)から、国内での実際の導入内容を紹介します。
| 項目 | 内容 |
| 導入先 | キリンビール株式会社 北海道千歳工場(北海道千歳市上長都949-1) |
| 運用開始日 | 2025年8月 |
| 導入機体 | 米国Boston Dynamics社製 四足歩行ロボット「Spot」(愛称:Buddy) |
| 主な点検対象 | 醸造・包装工場の主要設備、メーター類等(計約100箇所・5つの巡回ルート) |
| 搭載センサー | 高解像度ズームカメラ、熱画像カメラ、音響カメラ |
| 連携システム | Spot標準の管理プラットフォーム「Orbit」、株式会社IIUの設備保全管理システム「AIMOS-DX」 |
| 共同開発・導入支援 | 株式会社東北エンタープライズ、株式会社IIU |
| 目標 | 年間約650時間の巡回作業時間削減を目指す |
導入の経緯として、労働人口減少に伴う人手不足の課題があり、まずは実機デモを実施したうえで全社的な機運を作り上げたことが成功要因になったとプレスリリースに記載されています。ロボットの愛称は全従業員からの投票で「Buddy(バディ)」と名付けられ、点検業務だけでなく将来的には工事の安全巡視・進捗管理への適用拡大も視野に入れているとされています。
出典:東北エンタープライズ公式プレスリリース「キリンビール様、Spot導入で点検業務を自動化」 https://spot-teco.jp/oshirase/kirinbrewery/ (2026年9月15日確認)
省力化投資補助金「カタログ注文型」にSpotは登録されているか:公式データを直接確認
審査なし・先着順で使えるカタログ注文型の製品カタログに、Boston Dynamics/Spot/東北エンタープライズが登録されているかどうかは、補助金活用を検討するうえで最初に確認すべきポイントです。本記事では2026年9月15日に公式の検索データ(list.csv)を直接ダウンロードして確認しました。
確認結果:Spot・Boston Dynamics・東北エンタープライズの登録は確認できませんでした
中小企業省力化投資補助金の公式サイト(https://shoryokuka.smrj.go.jp/catalog/product_catalog/ )が公開している製品カタログの検索データを2026年9月15日に取得したところ、詳細情報が登録された製品は357件でした。この357件を「Boston Dynamics」「東北エンタープライズ」「Spot」で検索した結果、該当する製品・製造事業者は0件でした。
現時点(2026年9月15日)でカタログに登録されている「ロボット」関連カテゴリは、清掃ロボット・配膳ロボット・飲料補充ロボット、無人搬送車(AGV・AMR)区分内の協働運搬ロボット等です。四足歩行の検査・点検用ロボットに相当するカテゴリで製品が登録されているものは、今回の確認時点では見当たりませんでした。
カタログ注文型の補助率・補助上限額(公式値)
| 従業員数 | 補助上限額 | 賃上げ目標達成時の上限額 | 補助率 |
| 5名以下 | 200万円 | 300万円 | 1/2以下 |
| 6〜20名 | 500万円 | 750万円 |
| 21名以上 | 1,000万円 | 1,500万円 |
出典:中小企業省力化投資補助金「カタログ注文型とは」 https://shoryokuka.smrj.go.jp/catalog/about/ (2026年9月15日確認・2026年3月19日制度改定後の数値)。カタログに登録されていない場合でも、次章で解説する「一般型」やものづくり補助金であれば、事業計画の審査を通じて対象になり得ます。カタログの登録状況は随時更新されるため、導入を検討する際は必ずTECOと公式の製品カタログ検索の双方で最新状況をご確認ください。
ものづくり補助金・省力化投資補助金(一般型)の公式な補助率・上限額
Spotのような個別受注のカスタム導入では、カタログ注文型以外に「省力化投資補助金(一般型)」と「ものづくり補助金」が主な選択肢になります。いずれも事業計画に基づく審査があり、カタログ登録の有無に左右されません。
省力化投資補助金(一般型)
| 従業員数 | 補助上限額 | 大幅賃上げ特例適用時 |
| 5人以下 | 750万円 | 1,000万円 |
| 6〜20人 | 1,500万円 | 2,000万円 |
| 21〜50人 | 3,000万円 | 4,000万円 |
| 51〜100人 | 5,000万円 | 6,500万円 |
| 101人以上 | 8,000万円 | 1億円 |
補助率は中小企業1/2(大幅賃上げ特例適用時2/3)、小規模企業者・小規模事業者・再生事業者は2/3です。事業実施期間は交付決定日から18か月以内(採択発表日から20か月以内)とされています。
出典:中小企業省力化投資補助金「一般型とは」 https://shoryokuka.smrj.go.jp/ippan/about/ (2026年9月15日確認)
ものづくり補助金:製品・サービス高付加価値化枠/グローバル枠
現行(第23次締切)の公募要領には、次の補助上限額が明記されています。
| 枠 | 従業員数 | 補助上限額 |
| 製品・サービス高付加価値化枠 | 1〜5人 | 750万円 |
| 6〜20人 | 1,000万円 |
| 21〜50人 | 1,500万円 |
| 51人以上 | 2,500万円 |
| グローバル枠 | - | 3,000万円 |
補助下限額はいずれの枠も100万円、補助率は中小企業1/2、小規模企業・小規模事業者及び再生事業者は2/3です。製品・サービス高付加価値化枠の事業実施期間は交付決定日から10か月(採択発表日から12か月後まで)、グローバル枠は交付決定日から12か月(採択発表日から14か月後まで)です。第23次締切のスケジュールは、公募開始が令和8年2月6日、申請開始が令和8年4月3日17時、申請締切が令和8年5月8日17時です。
出典:ものづくり・商業・サービス生産性向上促進補助金「公募要領(23次締切分)」PDF(2〜3ページ) https://portal.monodukuri-hojo.jp/common/bunsho/ippan/23th/公募要領_23次締切_20260206.pdf (2026年9月15日確認)
交付決定前の発注・購入は補助対象外
ものづくり補助金の公募要領には「交付決定日よりも前に発注・契約・購入を行った経費はいかなる理由があっても補助対象外となります」と明記されています。省力化投資補助金(カタログ注文型・一般型)でも同様に、交付決定前に購入した製品・発生した費用は補助対象外です。Spotの発注・契約は、必ず交付決定通知を受け取った後に行ってください。
また、省力化投資補助金(一般型)のSTEP4「相見積もり/事業者選定」では「原則として2者以上から同一条件による見積をとることが必要です」と明記されています。TECO以外に見積り先が存在しない場合は、発注内容の性質上2者以上から見積りをとることが困難な理由書の提出が必要になります。
出典:中小企業省力化投資補助金「一般型 応募申請・交付申請の流れ」(STEP4) https://shoryokuka.smrj.go.jp/ippan/flow/ (2026年9月15日確認)
海外製品・輸入設備の扱い:公募要領の原文ではどう書かれているか
Spotは米国Boston Dynamics社の製品であり、日本国内の正規パートナー(TECO)を通じて導入することになります。「海外製品・輸入設備は補助金の対象外になるのでは」という懸念を持つ読者向けに、公募要領の原文で確認できる規定を紹介します。
ものづくり補助金 公募要領(23次締切分)の原文
「補助金交付候補者として採択後、交付申請の際には、本補助事業における発注先(海外企業からの調達を行う場合も含む)の選定にあたって、入手価格の妥当性を証明できるよう見積書を取得する必要があります。(中略)補助対象経費は、補助事業実施期間内に補助事業のために支払いを行ったことを確認できるものに限ります(外国通貨の場合は、支払日当日の公表仲値で円換算)。」
省力化投資補助金(一般型)の応募申請・交付申請の流れ(STEP4)にも、ほぼ同一の文言があります。
省力化投資補助金(一般型)STEP4の原文
「(補助金交付候補者として採択後)交付申請手続きの際には、本事業における発注先(海外企業からの調達を行う場合も含む)の選定にあたって、入手価格の妥当性を証明できるよう見積書を取得する必要があります。また、原則として2者以上から同一条件による見積をとることが必要です。」
両公募要領とも、「輸入品・海外製品であることのみを理由に対象外とする」明文の規定は確認できませんでした。一方で、海外企業から直接調達し支払いを外国通貨で行う場合は、支払日当日の公表仲値で円換算するというルールが明記されています。TECOは日本国内法人であり、国内での円建て取引になるケースが一般的と考えられますが、見積書・契約書の通貨表示や支払い方法によって扱いが変わり得るため、申請前に必ずTECOおよび各事務局(中小機構・ものづくり補助金事務局)に確認することを推奨します。
出典:ものづくり・商業・サービス生産性向上促進補助金「公募要領(23次締切分)」PDF(20ページ) https://portal.monodukuri-hojo.jp/common/bunsho/ippan/23th/公募要領_23次締切_20260206.pdf 、中小企業省力化投資補助金「一般型 応募申請・交付申請の流れ」 https://shoryokuka.smrj.go.jp/ippan/flow/ (いずれも2026年9月15日確認)
申請の流れとチェックリスト
補助金申請の一般的な流れは、事業種別ごとの詳細記事にまとめています。ここではSpot導入に特有のチェックポイントを中心に整理します。
1
用途を具体化してTECOに相談
点検対象・屋内外・必要なペイロード(カメラ/音響/アーム等)を整理したうえで、日本国内唯一の公式パートナーである東北エンタープライズに直接問い合わせます。
2
補助金制度を選ぶ
カタログ注文型には登録が無いため、省力化投資補助金(一般型)またはものづくり補助金の審査を伴う区分を検討します。
3
見積書を費目別に取得
本体・ペイロード・ソフトウェアライセンス・Spot CARE・トレーニングを費目別に分けた見積書を依頼します。原則2者以上の同一条件見積りが必要です。
4
応募申請・採択
GビズIDを取得し、事業計画書を作成して電子申請します。
5
交付決定後に発注
交付決定前の発注・契約・購入は、いかなる理由でも補助対象外です。交付決定通知を受け取ってからTECOに正式発注します。
6
導入・実績報告
納入時のトレーニング(1〜3日程度)を受け、運用を開始したうえで実績報告を行います。
- ネット上の古い価格情報(800万円等)を予算の前提にしない
- カタログ注文型に登録されている前提で申請書を作らない
- 見積り取得先はTECO以外に選択肢が乏しいため、2者見積りが困難な場合の理由書提出を事前に確認する
- レンタルではなく購入が前提の制度であることを理解しておく
- 支払いが外国通貨建てになる場合は円換算ルールを事務局に確認する
補助金申請全体の流れやGビズID取得手順の詳細は、ロボット補助金の申請フロー完全ガイドで解説しています。専門家・認定支援機関の選び方は補助金申請の専門家・SIer選定ガイドをご覧ください。
申請・導入でよくある失敗パターン
Spotの補助金申請・導入で起きやすい失敗を、本記事で確認した公式情報に基づいて整理します。
よくある失敗パターン
- 古いネット情報の価格を予算前提にする:TECO公式FAQが明言する通り、ネットに出回る「800万円」等は廃版モデルの情報です。最新の見積りを取らずに事業計画の予算を確定させると、採択後に総事業費が想定を超えることがあります
- カタログ注文型に登録済みだと思い込む:本記事で確認した通り、2026年9月15日時点でBoston Dynamics・Spot・東北エンタープライズはカタログ注文型の製品カタログに登録が確認できません。カタログ注文型を前提に申請すると対象外になる可能性があります
- レンタルできる前提でRaaS運用を計画する:TECO公式FAQでは「レンタルの対応はしておりません」と明記されています。月額制のRaaS運用を前提とした資金計画は、現時点の公式情報とは異なります
- 交付決定を待たずに発注してしまう:ものづくり補助金・省力化投資補助金いずれも、交付決定前の発注・契約・購入は補助対象外です
- 相見積もりの取得先を確保しないまま申請する:日本国内の正規パートナーがTECO一社のみであるため、原則2者以上の同一条件見積りが求められる一般型では、事前に事務局へ相談しておく必要があります
個別の事業計画の可否は、専門家(中小企業診断士・行政書士・認定支援機関等)に相談することをおすすめします。
まとめとBoston Dynamics関連記事
Boston Dynamics Spotの価格は、米国公式サイト・日本国内唯一の公式パートナー(東北エンタープライズ)のいずれも非公開で、正式な金額は個別見積りが必要です。ネット上の「800万円」等の情報はTECO公式FAQにより廃版モデルの情報と明言されており、レンタルにも対応していません。補助金活用を検討する場合は、まず省力化投資補助金カタログ注文型への登録有無を都度確認し、登録が確認できない場合は一般型・ものづくり補助金など審査を伴う区分を検討してください。いずれの制度でも交付決定前の発注は補助対象外、一般型は相見積もりが原則必須という公式ルールを守ることが前提になります。
出典・参考情報
最終更新日: 2026年9月15日。価格・補助金の補助率・上限額・カタログ登録状況・パートナー体制は変更される場合があります。必ず各公式サイトで最新情報を確認してください。本記事は特定機種の価格・導入費用の断定を行いません。