この記事の結論
ABB(ABB Ltd)の産業用ロボットは、汎用の多関節ロボット「IRB」シリーズ(IRB 1010〜IRB 8700まで32型式)から、協働ロボットの「GoFa™」「YuMi®」、そして2026年に登場した高速協働ロボット「PoWa™」まで多岐にわたりますが、本記事で確認した全ての製品ページのいずれにも本体価格の記載
ABBロボットの価格と補助金:結論(2026年9月時点)
ABB(ABB Ltd)の産業用ロボットは、汎用の多関節ロボット「IRB」シリーズ(IRB 1010〜IRB 8700まで32型式)から、協働ロボットの「GoFa™」「YuMi®」、そして2026年に登場した高速協働ロボット「PoWa™」まで多岐にわたりますが、本記事で確認した全ての製品ページのいずれにも本体価格の記載はありませんでした。
中小企業省力化投資補助金の製品カタログ(カタログ注文型)についても、公式の検索システムで2026年9月16日にABBの主力分野に近い8カテゴリを個別に検索したところ、いずれのカテゴリにもABB製品の登録は確認できませんでした。
この記事でわかること
- ABBの公式ラインアップは多関節(IRB)・協働(GoFa/YuMi/PoWa)の2系統、可搬重量500g〜800kg(出典:ABB公式サイト各製品ページ、2026年9月16日確認)
- 本体価格は全機種が非公表・要見積り。WebShopの遷移先「ABB Robotics One」も、製品タイルは「Request Info」表示のみで金額は非公開でした
- 中小企業省力化投資補助金のカタログ注文型製品カタログ(2026年9月16日時点)にABB製品の登録は確認できませんでした(8カテゴリで検索)
- ロボット事業を担当する日本法人はABB Robotics Japan株式会社(東京都港区東新橋、汐留シティセンター12階)と公式「ABB in Japan」ページで確認できました
本記事は「機種別の価格相場」「◯◯万円で導入できる」といった数値の断定を行いません。ABBロボットの正式な金額は、必ずABB Robotics Japanまたは販売代理店・SIerに直接お問い合わせください。
ABBとは:会社概要とABB Robotics Japanの拠点(既存記事の記載を精緻化)
ABB公式「ABBについて」ページによると、ABBはエレクトリフィケーションとオートメーションのグローバルテクノロジーリーダーであり、「140年以上の歴史を有し、世界中に約110,000人の従業員を擁するABBは、スイス証券取引所(ABBN)およびナスダック・ストックホルム(ABB)に上場しています」と説明されています。ロボット事業を担う「ABBロボティクス」事業部は、公式サイトで「ロボティクスおよびマシンオートメーションのサプライヤとして世界リードする企業のひとつ」とされ、約53カ国に100以上の拠点、約7,000人の従業員を擁しています。
| 項目 | 内容(公式「ABBについて」「ロボティクス」より) |
| ABB Ltd(グローバル)の歴史 | 140年以上 |
| ABB Ltd 従業員数 | 約110,000人 |
| 上場市場 | スイス証券取引所(ABBN)、ナスダック・ストックホルム(ABB) |
| ABBロボティクス事業部の拠点数 | 約53ヵ国、100以上の拠点 |
| ABBロボティクス事業部の従業員数 | 約7,000人 |
出典:ABB公式「ABBについて」(https://new.abb.com/jp/about)、「ロボティクス」(https://new.abb.com/products/robotics/ja)(いずれも2026年9月16日確認)
ABB Robotics Japan株式会社の拠点:ロボット事業を担う法人を公式ページで確認
ABB公式「ABB in Japan」ページによると、「ABBは日本国内における事業を、ABBジャパンとしてABB株式会社と3社の関連会社から成り、合わせて約600名の従業員、13拠点にわたる販売/サービスネットワークを展開しています」と説明されています。既存記事は「日本国内ではABB株式会社が販売・サポートを担当」と記載していましたが、ロボット事業を専門に担当する法人は、グループ本体のABB株式会社とは別に存在するABB Robotics Japan株式会社であることが公式ページで確認できたため、本記事では法人名・住所を訂正します。
| 法人 | 所在地・電話(公式表記のまま) |
| ABB株式会社(ABBジャパングループ本体) | 〒141-6022 東京都品川区大崎2-1-1 ThinkPark Tower 22F 電話 03-4523-6000 |
| ABB Robotics Japan株式会社(ロボット事業) | 〒105-7112 東京都港区東新橋一丁目5番2号 汐留シティセンター12階 電話 03-4523-6306 建設業者登録 国土交通大臣許可 第018713号 |
出典:ABB公式「ABB in Japan」(https://new.abb.com/jp/about/businesses/abb-in-japan)(2026年9月16日確認)。ABB株式会社の概要:創業 明治40年(1907)11月、設立 昭和35年(1960)6月、代表取締役 ロイック・ペコンドン-ラクロワ、従業員数 約600名(ABBジャパングループ全体)。
協働ロボット GoFa・YuMi・PoWaの公式仕様(検索が多い「ABB ロボット 価格」の対象機種)
ABBの協働ロボットは、業界トップクラスの精度を掲げる「GoFa™」、2015年に世界初の真の協働ロボットとして登場した「YuMi®」(双腕型・単腕型)、そして2026年に登場した高速協働ロボット「PoWa™」の3ファミリーです。公式製品ページに記載されている仕様を整理します。
| 製品 | 可搬重量 | 最大リーチ | 代表仕様 |
| GoFa™(CRB 15000) | 5kg/10kg/12kg | 1.62m | 軌跡精度0.03mm、繰返精度0.02mm、最大TCP速度2.2m/s、安全機能PL d Cat 3 |
| YuMi®双腕型(IRB 14000) | 公式ページ本文に数値記載なし | 公式ページ本文に数値記載なし | 14軸(7軸×2アーム)、100V電源、コントローラ内蔵 |
| YuMi® 単腕型(IRB 14050) | 500g | 公式ページ本文に数値記載なし | 7軸、本体重量9.5kg、床置・天吊・壁掛に対応 |
| PoWa™(CRB 1910/1920) | 7kg〜30kg | 0.91m〜2.10m(機種ごとに異なる) | 定格可搬重量で毎秒5m超のTCP速度、IP65/IP67、ISOクラス4/5クリーンルーム対応 |
出典:ABB公式製品ページ「CRB 15000」「IRB 14000 YuMi」「IRB 14050 Single Arm YuMi」「高速協働ロボット PoWa」(いずれも2026年9月16日確認)
GoFa(CRB 15000):業界トップクラスの精度を掲げる主力コボット
GoFaは「最大可搬重量がそれぞれ5kg、10kg、12kgに対応するよう設計」され、6つの関節すべてにトルクセンサーを搭載し、作業者との接触を検知すると即座に停止する設計です。オプションの「Ultra Accuracy」機能を追加すると、軌跡精度がさらに高まり、レーザー溶接や接着、精密な位置決めが必要な用途に対応できるとABB公式が説明しています。
YuMi:双腕型と単腕型で異なる情報開示レベル
双腕型YuMi(IRB 14000)は「2015年、ABBは世界初の真の協働ロボット『YuMi』を発表しました」と紹介され、14軸の動作性能・安全柵不要(要リスクアセスメント)・100V電源といった特長が説明されていますが、可搬重量・リーチの具体的な数値は本記事で確認したABB公式の日本語製品ページ本文には記載がありませんでした。一方、単腕型のSingle-arm YuMi(IRB 14050)は「主な特徴」として可搬重量500g、本体重量9.5kgと明記されています。既存記事にあった「YuMiシリーズ|可搬重量0.5kg(片腕)」という記載は、正確には単腕型IRB 14050の公式スペックであり、双腕型と区別せずに書かれていた点を本記事では訂正しています。
PoWa:2026年に登場した高速協働ロボット(既存記事は未掲載)
PoWaはABB公式サイトのトップページで「高速かつパワフルな産業向け協働ロボット」として大きく紹介されている新しいファミリーです。「定格可搬重量で毎秒5mを超える速度を実現し、高速協働ロボットの新たな基準を打ち立てます」と説明され、可搬重量7kg〜30kgの6機種(PoWa 7/10/13/16/20/30)で構成されます。型式名はCRB 1910(PoWa 10・13)とCRB 1920(PoWa 16・20・30)です。マシンテンディングやマテリアルハンドリング、パレタイジング、溶接、ねじ締めなど高負荷・生産性重視の用途を想定した機種として案内されています。
協働ロボットも価格の記載は一切ありません
協働ロボットは省力化投資補助金カタログ注文型の対象になりやすい機種ですが、GoFa・YuMi・PoWaのいずれも公式サイトに本体価格の記載はありません。正式な金額はABB Robotics Japanまたは販売代理店・SIerへの個別見積りが必要です。
IRB 1010〜IRB 8700:産業用ロボット公式仕様一覧(可搬重量1.5kg〜800kg・32型式)
ABBの多関節ロボット(IRBシリーズ)は、公式の製品一覧ページに可搬重量・リーチが型式ごとに明記されています。「型式の実在確認」を兼ねて、公式ページに掲載されている全32型式をそのまま整理します。
小型・精密クラス:可搬重量1.5〜16kg
| 型式 | 可搬重量 | リーチ |
| IRB 1010 | 1.5 kg | 0.37 m |
| IRB 1090 | 3.5 kg | 0.58 m |
| IRB 1100 | 4 kg | 0.58, 0.475 m |
| IRB 1200 | 5-7 kg | 0.7, 0.9 m |
| IRB 1200 ハイジェニック | 5-7 kg | 0.7, 0.9 m |
| IRB 1300 | 7, 10, 11, 12 kg | 0.9, 1.15, 1.4 m |
| IRB 1520ID | 4 kg | 1.50 m |
| IRB 1600 | 6-10 kg | 1.2, 1.45 m |
| IRB 1660ID | 6 kg | 1.55 m |
| IRB 2400 | 10-16 kg | 1.55 m |
| IRB 2600ID | 8, 15 kg | 1.85, 2.0 m |
「ID」は防塵・防滴仕様(食品・薬品等の洗浄環境向け)モデルを示す接尾辞です。既存記事にあった「IRB 1200|可搬重量5〜7kg・本体価格目安250〜400万円」のうち、可搬重量の記載自体は現行公式仕様と一致していましたが、価格は出典が無いため本記事では掲載していません。
中型汎用クラス:可搬重量12〜180kg
| 型式 | 可搬重量 | リーチ |
| IRB 2600 | 12, 20 kg | 1.65, 1.85 m |
| IRB 4400 | 60 kg | 1.95 m |
| IRB 460 | 110 kg | 2.40 m |
| IRB 4600 | 20-60 kg | 2.05, 2.51, 2.55 m |
| IRB 5710 | 70-110 kg | 2.3, 2.7 m |
| IRB 5720 | 90-180 kg | 2.6, 3.0 m |
| IRB 6620 | 150 kg | 2.2 m |
出典:ABB公式「Industrial Robots」(https://new.abb.com/products/robotics/ja/industrial-robots)(2026年9月16日確認)。既存記事の「IRB 2600|可搬重量12〜20kg」「IRB 4600|可搬重量20〜60kg」は現行公式仕様と一致していましたが、いずれも本体価格の記載は出典が無いため掲載していません。
大型・重量物クラス:可搬重量100kg〜800kg
| 型式 | 可搬重量 | リーチ |
| IRB 660 | 180-250 kg | 3.15 m |
| IRB 6650S | 125-200 kg | 3.0, 3.5 m |
| IRB 6660 | 100-205 kg | 1.93-3.35 m |
| IRB 6700 | 150-300 kg | 2.60-3.20 m |
| IRB 6710 | 175-210 kg | 2.65-2.95 m |
| IRB 6720 | 150-240 kg | 2.50-3.10 m |
| IRB 6730 | 190-270 kg | 2.70-3.10 m |
| IRB 6740 | 220-310 kg | 2.80-3.20 m |
| IRB 6790 | 205, 235 kg | 2.65, 2.80 m |
| IRB 760 | 450 kg | 3.18 m |
| IRB 7600 | 150-500 kg | 3.5, 3.1, 2.8, 2.55, 2.3 m |
| IRB 7710 | 280-500 kg | 2.85-3.5 m |
| IRB 7720 | 400-620 kg | 2.9-3.5 m |
| IRB 8700 | 550-800 kg | 3.5, 4.2 m |
出典:ABB公式「Industrial Robots」(2026年9月16日確認)。既存記事にあった「IRB 6700|1,000〜1,600万円」「IRB 8700|2,000〜3,000万円」という価格帯は出典が無いため本記事では掲載していません。なお、上記32型式のほかに「塗装ロボット」「パラレルリンクロボット」「スカラロボット」も公式のポートフォリオに掲載されていますが、既存記事と同じ範囲(多関節・協働ロボット)に絞って本記事では扱います。
ABBロボットの価格:全機種で公式の記載を確認できませんでした
本記事の作成にあたり、上記の全製品ページを対象に、本文中に価格・金額情報が含まれるかを確認しました。結果は次の通りです。
確認結果:具体的な価格の記載は1件もありませんでした
多関節ロボット(IRB 1010〜IRB 8700の32型式)、協働ロボット(GoFa・YuMi・PoWa)のいずれの製品ページにも、本体価格・希望小売価格・参考価格の具体的な数値記載を確認できませんでした(2026年9月16日確認)。各一覧ページには「ウェブショップで価格を確認」「WebShopで価格を確認」という案内はありますが、金額そのものはページ本文にありません。
ABBには「WebShop」という購入ポータルへの導線があり、2026年9月16日にclaude-in-chromeで実際にリンク先(to.abb/Pkrws4Ks)へアクセスしたところ、ABB Robotics One(ABB Robotics Customer Portal、one.robotics.abb.com)という顧客ポータルにリダイレクトされました。トップページには「IRB 4600 Family」(可搬重量60kg・最大リーチ2.55m)「GoFa™ CRB 15000 Family」(可搬重量12kg・最大リーチ1.62m)「PoWa CRB 1910」(可搬重量14kg・最大リーチ1.67m)が製品タイルとして表示されていましたが、いずれも金額の表示は無く、ボタンは「Request Info」(お問い合わせ)のみでした。KUKAのmy.KUKA Marketplaceが「価格表示にはログインが必要」だったのとは異なり、ABB Robotics Oneはそもそも価格を表示する項目自体が見当たりませんでした。
本記事は「機種別の価格相場」「◯◯万円で導入できる」といった数値の断定を行いません。正式な金額を知るには、ABB Robotics Japan(03-4523-6306)または販売代理店・SIerへの個別見積りが必要です。既存記事にあった機種別価格表・リースvs購入のコスト試算例・採択事例の投資回収期間は、出典が確認できないため掲載していません。
省力化投資補助金「カタログ注文型」にABB製品は登録されているか:公式データを直接検索
「ABB ロボット 補助金」を検討する際にまず確認すべきなのが、審査なし・先着順で使える中小企業省力化投資補助金(カタログ注文型)の製品カタログに、ABB製品が登録されているかどうかです。公式の製品検索システムは製品カテゴリを1つ選んで検索する仕様のため、2026年9月16日にABBの取扱分野に近い8カテゴリを1つずつ選び、製造事業者名に「ABB」を入力してclaude-in-chromeで個別に検索しました。
確認結果:ABB製品の登録は確認できませんでした
中小企業省力化投資補助金の公式製品検索システム(https://portal.shoryokuka.smrj.go.jp/cs/product-catalog/ )で、「パレタイズロボット」「アーク溶接ロボット」「プレス用多関節ロボット」「プレス間搬送ロボット」「バラ積みピッキングロボットシステム」「精密板金向けTIG溶接協働ロボットシステム」「ファイバーレーザ溶接ロボットシステム」「自動車向け塗装ブース」の8カテゴリを対象に、製造事業者名「ABB」で2026年9月16日に検索したところ、いずれのカテゴリでも該当する製品は0件でした。
検索機能自体が正常に動作しているかを確かめるため、「パレタイズロボット」を製造事業者名フィルタ無しで検索したところ対象製品46件が表示され、これは別途記録されている2026年9月16日時点のライブ実測値と一致しました。検索の信頼性を確認した上で、ABB名義の登録が上記8カテゴリのいずれにも無いことを確認しています。カタログの登録状況は随時更新されるため、本記事の数値は確認時点のスナップショットです。
カタログ注文型の補助率・補助上限額(公式値)
カタログ注文型そのものの制度は2026年3月19日に改定されています。現行(2026年3月19日以降)の補助率・上限額は以下の通りです。
| 従業員数 | 補助上限額 | 賃上げ目標達成時の上限額 | 補助率 |
| 5名以下 | 200万円 | 300万円 | 1/2以下 |
| 6〜20名 | 500万円 | 750万円 |
| 21名以上 | 1,000万円 | 1,500万円 |
出典:中小企業省力化投資補助金「カタログ注文型とは」https://shoryokuka.smrj.go.jp/catalog/about/ (2026年9月16日確認)。対象はカタログに登録された製品等に限られ、交付決定前に購入した製品・交付決定前に発生した費用・中古品等は補助対象外と明記されています。
カタログに登録されていない場合の選択肢
ABB製品のように現時点でカタログに登録が確認できない機種でも、次章で解説する省力化投資補助金の「一般型」やものづくり補助金であれば、個別の事業計画審査を通じて対象になり得ます。カタログ登録の有無は随時更新されるため、導入を検討する際は必ずABB Robotics Japanまたは販売代理店に確認し、あわせて公式の製品カタログ検索(https://portal.shoryokuka.smrj.go.jp/cs/product-catalog/ )でも最新状況をご確認ください。
ABBロボット導入で検討できる補助金制度(公式の補助率・上限額)
ABBロボットのように個別受注に近い設備投資では、カタログ注文型以外に「一般型」と「ものづくり補助金」が主な選択肢になります。いずれも事業計画に基づく審査があり、機種の登録有無に左右されません。
中小企業省力化投資補助金(一般型):個別現場に合わせた設備投資向け
一般型は、「個別現場の設備や事業内容に合わせた設備導入・システム構築」を対象とする区分で、外部のSIer(システムインテグレータ)と連携して設計する「デジタル技術等を活用した専用設備」も対象に含まれると公式サイトに明記されています。
| 従業員数 | 補助上限額 | 大幅賃上げ特例適用時 |
| 5人以下 | 750万円 | 1,000万円 |
| 6〜20人 | 1,500万円 | 2,000万円 |
| 21〜50人 | 3,000万円 | 4,000万円 |
| 51〜100人 | 5,000万円 | 6,500万円 |
| 101人以上 | 8,000万円 | 1億円 |
補助率は中小企業1/2(最低賃金引上げ特例適用時2/3)、小規模企業者・小規模事業者・再生事業者は2/3です。
出典:中小企業省力化投資補助金「一般型とは」https://shoryokuka.smrj.go.jp/ippan/about/ (2026年9月16日確認)
ものづくり補助金:製品・サービス高付加価値化枠/グローバル枠
ものづくり補助金(ものづくり・商業・サービス生産性向上促進補助金)は、現行では「製品・サービス高付加価値化枠」と「グローバル枠」の2枠で公募されています。第23次締切は公募開始2026年2月6日、申請開始2026年4月3日17時、申請締切2026年5月8日17時というスケジュールが公式サイトに公表されています。
| 枠 | 従業員規模 | 補助上限額 | 補助率 |
| 製品・サービス高付加価値化枠 | 1〜5人 | 750万円 | 中小企業1/2、小規模企業・小規模事業者及び再生事業者2/3 |
| 6〜20人 | 1,000万円 |
| 21〜50人 | 1,500万円 |
| 51人以上 | 2,500万円 |
| グローバル枠 | 従業員規模の区切りなし | 3,000万円 | 中小企業1/2、小規模企業・小規模事業者2/3 |
出典:ものづくり・商業・サービス生産性向上促進補助金 総合サイト「公募要領概要版(第23次締切)」(2026年2月9日付PDF・2026年9月16日にpdftotext -layoutで直接確認)。特例として、大幅な賃上げに取り組む場合は補助上限額を100万〜1,000万円上乗せ、最低賃金の引き上げに取り組む場合は補助率を2/3に引き上げる規定があります。
ABBロボット導入で対象になり得る経費
いずれの制度でも、ロボット本体だけでなく、SIerに設計・構築を依頼する場合の機械装置・システム構築費が対象経費に含まれ得ます。何が対象経費になるかは制度・年度で異なるため、見積り段階でSIerに「補助金申請を前提とした経費区分」での見積書作成を依頼することが重要です。価格が非公表なABBロボットでは特に、本体・周辺機器・SI費を分けた見積書を早い段階で取得しておくことが、事業計画書の精度を高めます。
申請の公式ルール:交付決定前発注は対象外・相見積もりが必須
ABBロボットに限らず、これらの補助金に共通する最重要ルールが2つあります。この2点を守らずに進めると、補助金を受け取れなくなる可能性があります。
1
交付決定前の発注・購入・契約は補助対象外
中小企業省力化投資補助金(カタログ注文型)の公式サイトでは、補助対象外となる経費として「交付決定前に購入した省力化製品」「交付決定前に発生した費用」「中古品」が明記されています。交付決定の通知を受け取る前にABBロボットを発注・契約してしまうと、その経費は補助対象になりません。
2
一般型は原則2者以上の相見積もりが必須
中小企業省力化投資補助金(一般型)の公式フローでは、STEP4「相見積もり/事業者選定」として「(補助金交付候補者として採択後)交付申請手続きの際には、本事業における発注先(海外企業からの調達を行う場合も含む)の選定にあたって、入手価格の妥当性を証明できるよう見積書を取得する必要があります。また、原則として2者以上から同一条件による見積をとることが必要です」と明記されています。ABB製品を扱う複数のSIer・販売代理店から同一条件で見積りを取得してください。
出典:中小企業省力化投資補助金「カタログ注文型とは」(補助対象外経費)https://shoryokuka.smrj.go.jp/catalog/about/ 、「一般型 応募申請・交付申請の流れ」(STEP4)https://shoryokuka.smrj.go.jp/ippan/flow/ (いずれも2026年9月16日確認)
実務上は、(1)事業計画・見積りの準備、(2)応募申請、(3)採択、(4)SIer・代理店からの相見積もり取得、(5)交付申請、(6)交付決定、(7)ここで初めてABBロボットを発注、(8)導入・実績報告、(9)補助金交付、という順序で進めることになります。全体の申請フローはロボット補助金の申請フロー完全ガイドでも時系列に整理しています。
ABB Robotics JapanのSIer・販売代理店の探し方とアフターサポート
ABBのロボット事業は、日本国内では前述のとおりABB Robotics Japan株式会社(東京都港区東新橋一丁目5番2号 汐留シティセンター12階、電話03-4523-6306)が担当しています。ABBジャパングループ全体では、ABB株式会社(東京都品川区)を含め約600名の従業員、13拠点にわたる販売/サービスネットワークを公式に案内しています。
出典:ABB公式「ABB in Japan」(2026年9月16日確認)
ABB公式サイトの「Where to buy(取扱店を探す)」やお問い合わせページから、地域・用途に応じた販売代理店・SIerへの問い合わせが可能です。価格が非公表なABBロボットでは、本体だけでなくエンドエフェクタ・安全柵・SI費を含めた見積書を早い段階で取得しておくことが重要です。
金額の安さだけでSIerを選ぶと、安全規格・法令対応や補助金の実績報告で問題が起きやすくなります。労働安全衛生規則・国際安全規格(ISO 10218・ISO/TS 15066)への対応力を含めたSIer選定の考え方は協働ロボットSIerの選び方2026で詳しく整理しています。産業用ロボット全般の見積り比較は産業用ロボット価格・見積もりの記事、見積もりの取り方は協働ロボット見積もり比較2026、本体以外にかかる費用の内訳は協働ロボット価格の内訳で公的資料をもとに整理しています。
申請・導入でよくある失敗パターン
ABBロボットの補助金申請で起きやすい失敗を、本記事で確認した公式ルールに基づいて整理します。
よくある失敗パターン
- 採択発表を待たずに発注してしまう:交付決定前の発注・購入・契約は補助対象外です。SIer・代理店との契約書・発注書の日付が交付決定日より前になっていないか必ず確認してください
- ネット上の機種別価格情報を公式な金額だと誤解する:ABBの公式サイトには本体価格の記載がなく、WebShopの遷移先ABB Robotics Oneも「Request Info」表示のみです。第三者サイトや古い情報に掲載された「◯◯万円」という数値は、出典・時点が不明であれば参考にせず、必ずABB Robotics Japanまたは代理店に個別見積りを依頼してください
- カタログ登録済みだと思い込んで申請する:本記事で確認した通り、2026年9月16日時点でABB製品は確認した8カテゴリでカタログ注文型への登録が確認できません。カタログ注文型を前提に申請すると対象外になる可能性があります
- 双腕型YuMiと単腕型YuMiの仕様を混同する:可搬重量500gという数値は単腕型(IRB 14050)の公式スペックです。双腕型(IRB 14000)を検討する場合は、公式ページに数値記載が無いため、ABB Robotics Japanまたは代理店に個別に仕様を確認してください
- 相見積もりを1社分しか取らない:一般型は原則2者以上の同一条件見積りが必要です。SIer1社だけに依頼して進めると、交付申請の段階で書類不備になることがあります
- 本体価格だけで総事業費を見積もる:エンドエフェクタ・安全柵・SI費・ティーチング費を含めない見積りで事業計画を立てると、実際の総事業費が想定を大きく超えることがあります
これらは公式サイト・省力化投資補助金の公式ページに明記されているルールと、本記事で直接確認した公式データから整理したものです。個別の事業計画の可否は、専門家(中小企業診断士・行政書士・認定支援機関等)に相談することをおすすめします。
まとめとABBロボット関連記事
ABBロボットの本体価格は、確認した全機種で非公表であり、正式な金額は個別見積りが必要です。補助金活用を検討する場合は、まず省力化投資補助金のカタログ注文型に該当機種の登録があるかを都度確認し(2026年9月16日時点で確認した8カテゴリでは登録なし)、登録が確認できない場合は一般型・ものづくり補助金など審査を伴う区分を検討してください。いずれの制度でも、交付決定前の発注は補助対象外、一般型は相見積もりが必須という公式ルールを守ることが前提になります。
出典・参考情報
最終更新日: 2026年9月16日。補助金の補助率・上限額・公募スケジュール・カタログ登録状況・ABBの製品仕様は変更される場合があります。必ず各公式サイトで最新情報を確認してください。本記事は特定機種の価格を断定するものではありません。