この記事の結論
「Franka FR3 Duo 補助金」で調べている企業・研究機関の担当者向けに、まず結論からお伝えします。FR3 Duo(Franka Research 3 Duo)はドイツのFranka Roboticsが発表した、7自由度の研究用アーム「Franka Research 3」を2本組み合わせた遠隔操作(テレオペレー
FR3 Duoは補助金の対象になる?【結論】
「Franka FR3 Duo 補助金」で調べている企業・研究機関の担当者向けに、まず結論からお伝えします。FR3 Duo(Franka Research 3 Duo)はドイツのFranka Roboticsが発表した、7自由度の研究用アーム「Franka Research 3」を2本組み合わせた遠隔操作(テレオペレーション)・データ収集・方策実行を1台で行う双腕システムです。2026年9月27日時点でプロトタイプ・早期アクセス段階の製品で、価格は非公表(要問い合わせ)のため、補助金を検討する場合は見積り取得と対象経費の整理に通常より時間がかかります。
FR3 Duo 補助金活用の結論
①使える可能性がある制度は、身体性AIの研究開発を通じて新製品・新サービスを生み出す事業計画がある民間企業向けの「ものづくり補助金」です。中小企業省力化投資補助金は、あらかじめ用途が決まった省力化設備を対象にした制度のため、汎用の研究プラットフォームであるFR3 Duoには馴染みにくいと考えられます。②入手状況は、価格・発売時期とも非公表で、公式サイトの問い合わせフォームからの見積り依頼が入口です。③価格・納期が確定しない段階のため、補助金の審査や採否を待つより先に、レンタルで関連機種を検証しておく選択肢があります。特定の採択や補助額を保証するものではありません。
FR3 Duoは、Franka Roboticsの研究用ロボットアーム「Franka Research 3」を2本使い、頭部と両手首にカメラを配置した双腕システムで、公式サイトでは「Prototype(試作段階)」と位置づけられています。以下、公式スペックと入手状況、使える可能性がある補助金、そして価格確定前にレンタルで試す方法の順に整理します。
FR3 Duoとは:公式スペックと入手状況
FR3 Duoは、ドイツ・ミュンヘンに拠点を置くFranka Robotics(2016年設立、2023年からAgile Robots傘下)が公開している、身体性AI研究向けの双腕ロボットシステムです。研究用アーム「Franka Research 3」を2本組み合わせ、実演によるデモンストレーション、触覚データを含む学習用データの収集、学習した方策(ポリシー)の実行・評価という3つの工程を1つのプラットフォームで行えるとしています。低レベル制御用の「Franka Control Interface(FCI)」により、1kHzでの関節トルク・関節位置・関節速度、および手先の位置・速度の直接制御にアクセスできます。
FR3 Duo 公式スペック(2026年9月27日確認)
下表は公式サイトで確認できた項目の一覧です。
| 項目 | 内容 | 出典 |
|---|---|---|
| 製品段階 | 公式サイト上でPrototype(試作段階)と表示。早期アクセスの申し込み制 | Franka Robotics公式サイト |
| トルクセンサー | 合計14個 | Franka Robotics公式サイト |
| 視覚センサー | 頭部カメラ・両手首カメラ | Franka Robotics公式サイト |
| 制御 | Franka Control Interface(FCI)による1kHzの低レベル制御。libfrankaやfranka_rosでROS 2連携も可能 | Franka Robotics公式サイト |
| 標準構成 | Franka Research 3を2台と、専用のFR3 Duo Mounting Kit(マウントとカバー)を含む | Franka Robotics公式サイト |
| オプション構成 | Robotiq 2F-85グリッパー2個(電源共有)、RealSense D405手首カメラ2個、Stereolabs ZED Miniステレオカメラ(頭部ブラケット装着)をまとめた「Vision and Manipulation Kit」 | Franka Robotics公式サイト |
| 関連プロトタイプ | 移動台車と組み合わせた「Mobile FR3 Duo」、遠隔操作装置「Franka GELLO」「Franka GELLO Duo」(オープンソースで公開) | Franka Robotics公式サイト |
| 価格・発売時期 | 非公表。公式サイトは見積り依頼フォームのみで、価格表・発売日の記載なし | Franka Robotics公式サイト(確認できず) |
公式サイトには「Get early access」「Request a Quote」への導線があるのみで、価格表や即時購入できるショップページは確認できませんでした。単腕モデルの「Franka Research 3」(旧Panda)を含む同社製品と同様、日本国内での正規販売代理店の告知も本記事作成時点では確認できていません。なお、同社の単腕モデルについては「Franka Emika Panda」の記事もあわせてご覧ください。
FR3 Duoの導入に使える可能性がある補助金【2026年】
FR3 Duoは工場の特定作業を自動化する機種ではなく、身体性AIの研究開発を目的とした双腕プラットフォームです。下表は2026年9月27日時点で公式サイトから確認できた、企業向けの主な制度の整理です。
| 制度 | 補助率 | 補助上限額 | 2026年9月27日時点の公募状況 |
|---|---|---|---|
| ものづくり補助金(製品・サービス高付加価値化枠) | 中小企業1/2、小規模企業・小規模事業者・再生事業者2/3 | 従業員規模により750万〜2,500万円(大幅賃上げ特例で100万〜1,000万円上乗せ) | 23次締切(2026年5月8日締切・8月7日採択発表)まで実施。24次の公募スケジュールは本記事執筆時点で未掲載 |
| ものづくり補助金(グローバル枠) | 中小企業1/2、小規模企業・小規模事業者2/3 | 従業員規模の区切り無しで3,000万円 | 同上 |
| 中小企業省力化投資補助金(一般型) | 中小企業1/2(最低賃金引上げ特例で2/3)、小規模企業者・小規模事業者・再生事業者2/3 | 従業員規模により750万〜8,000万円(大幅賃上げ特例で最大1億円) | 第8回公募が受付中(公募開始2026年8月18日・申請受付開始9月18日・締切10月16日17:00・採択発表2027年2月上旬予定) |
| 中小企業省力化投資補助金(カタログ注文型) | 1/2以下 | 従業員規模により200万〜1,500万円(賃上げ要件達成で上限引き上げ) | 随時受付中。ただし対象は事務局の製品カタログに登録された製品のみ |
※上記は2026年9月27日時点で公式サイトから確認できた数値です。公募回・特例の適用条件は変更される場合があるため、必ず最新の公募要領をご確認ください。特定の採択や補助額を保証するものではありません。
ものづくり補助金:自社の新製品・新サービス開発に使うなら候補になる
ものづくり補助金は「革新的な新製品・新サービス開発」または「海外需要開拓」を行う事業が対象です。FR3 Duoを使って身体性AIのデータセットや新しいロボットサービスを開発するような事業計画であれば候補になり得ますが、単に研究用に導入するだけでは対象外です。加えてFR3 Duoは価格非公表のため、申請に必要な正式な見積りの取得に時間がかかる可能性があります。23次締切(2026年5月8日締切)まで実施され、24次の公募スケジュールは2026年9月27日時点で公式サイトに掲載されていません。
中小企業省力化投資補助金(一般型):汎用の研究機器のため対象になりにくい
一般型は、個別の現場や業務に合わせた設備導入で具体的な省力化効果を説明できることが前提の制度です。FR3 Duoは特定の反復作業を代替する専用機ではなく、研究開発のためのプラットフォームであるため、「どの業務をどれだけ省力化するか」を数値で説明することが難しく、対象になりにくいと考えられます。第8回公募は2026年9月18日に申請受付を開始し、締切は同年10月16日17:00、採択発表は2027年2月上旬を予定しています。
中小企業省力化投資補助金(カタログ注文型):対象カテゴリはあるが登録製品ではない
カタログ注文型には「プレス用多関節ロボット」「精密板金向けTIG溶接協働ロボットシステム」「パレタイズロボット」など、産業用ロボット・協働ロボットを使った特定の作業向け区分が用意されています。ただし、これらはいずれも溶接・パレタイズ・ピッキングといった具体的な用途に紐づく区分であり、汎用の研究用双腕システムに該当する区分は2026年9月27日時点の製品カテゴリ一覧(category.csv、同日確認時点の最終更新は2026年9月25日)から確認できませんでした。また登録製品一覧(list.csv、2025年11月27日更新で止まっている)で「franka」を検索しましたが登録は確認できず、FR3 Duoがカタログ注文型の対象になる可能性は低いと考えられます。
中小企業新事業進出補助金:新規受付は終了・後継制度へ移行
「中小企業新事業進出補助金」は2026年9月27日時点で公式サイト上に「本補助金の公募は終了しております」との告知があり、新規の受付は後継の「新事業進出・ものづくり商業サービス補助金」に移行しています。後継制度の補助率・上限額などの詳細は本記事作成時点で確認できていないため、検討する場合は必ず公式の特設サイトで最新情報をご確認ください。