この記事の結論
デンソーウェーブ(DENSO WAVE)の産業用ロボットは、垂直多関節のVS・VPシリーズから水平多関節のHSR・HSシリーズまで、本体価格を公式サイトの製品ページ上で公開している機種はほとんどありません。唯一、人協働ロボットCOBOTTAについては、公式サイトが購入導線として案内している「JSaaSストア」に価格情報
デンソーウェーブロボットの価格と補助金:結論(2026年9月時点)
デンソーウェーブ(DENSO WAVE)の産業用ロボットは、垂直多関節のVS・VPシリーズから水平多関節のHSR・HSシリーズまで、本体価格を公式サイトの製品ページ上で公開している機種はほとんどありません。唯一、人協働ロボットCOBOTTAについては、公式サイトが購入導線として案内している「JSaaSストア」に価格情報が掲載されており、2026年9月15日時点で通常価格(税抜)200万円〜、補助金適用後50万円〜と表示されています。
中小企業省力化投資補助金の製品カタログ(カタログ注文型)を2026年9月15日時点で公式の検索システムで直接確認したところ、無人搬送車(AGV・AMR)・清掃ロボット・配膳ロボット・原材料自動計量混合搬送装置・飲料補充ロボット・アーク溶接ロボットという、デンソーウェーブの取扱分野に近い主要カテゴリのいずれにもデンソーウェーブ製品の登録は確認できませんでした。
この記事でわかること
- デンソーウェーブロボットの公式ラインアップは垂直多関節・水平多関節・人協働の3系統、可搬質量0.5kg〜60kg(出典:デンソーウェーブ公式サイト各製品ページ、2026年9月15日確認)
- 本体価格を公式サイトで確認できたのはCOBOTTAのみ。公式サイトが案内する「JSaaSストア」で通常価格(税抜)200万円〜、補助金適用後50万円〜と表示(2026年9月15日確認)。VS・VP・COBOTTA PRO等は非公表・要見積り
- 中小企業省力化投資補助金のカタログ注文型製品カタログ(2026年9月15日時点)のロボット関連主要カテゴリにデンソーウェーブ製品の登録は確認できませんでした
- 省力化投資補助金(カタログ注文型・一般型)・ものづくり補助金の公式な補助率・上限額を出典付きで整理
- いずれの制度も交付決定前の発注・購入は補助対象外、一般型は原則2者以上の相見積もりが必須という公式ルールがあります
本記事は「機種別の価格相場」「◯◯万円で導入できる」といった数値の断定を行いません。COBOTTA以外のデンソーウェーブロボットの価格は個別見積りとなるため、正式な金額は必ずデンソーウェーブまたは販売代理店・SIerに直接お問い合わせください。
デンソーウェーブロボット 公式ラインアップと仕様一覧
デンソーウェーブの産業用ロボットは、垂直多関節・水平多関節・人協働の3系統に分かれています。以下は公式サイトの製品カテゴリページに記載されているリーチ・可搬質量をそのまま整理したものです。
垂直多関節(VP・VS・VM・VMB・VLAシリーズ)
| 型式 | リーチ | 可搬質量 | 本体価格 |
| VP-5243/6242 | 430・432mm | 3・2.5kg | 非公表(要見積り) |
| VS-050/060 | 505・605mm | 4kg | 非公表(要見積り) |
| VS-068/087 | 710・905mm | 7kg | 非公表(要見積り) |
| VS-6556/6577 | 653・854mm | 7kg | 非公表・2026年4月1日付で販売終了案内 |
| VM-6083/60B1 | 1,021・1,298mm | 13kg | 非公表(要見積り) |
| VMB-2515/2518 | 1,506・1,804mm | 25kg | 非公表(要見積り) |
| VLA-4025/6022 | 最大2,503mm・2,257mm | 最大40kg・60kg | 非公表(要見積り) |
出典:デンソーウェーブ公式サイト「垂直多関節」https://www.denso-wave.com/ja/robot/product/five-six/ (2026年9月15日確認)。VS-050/060の詳細仕様(位置繰返し精度±0.02mm、標準サイクルタイム0.35秒〈RC8〉/0.37秒〈RC7〉、質量約27〜28kg)は個別ページ https://www.denso-wave.com/ja/robot/product/five-six/vs050-060.html で確認しました。
VS-6556/6577・XR・LPHシリーズは販売終了案内が出ています
デンソーウェーブは2026年4月1日付のお知らせで、VS-6556・6577シリーズ、XRシリーズ、LPHシリーズの販売終了を案内しています。最終受注受付は2027年3月末日、販売終了時期は2027年9月末日、修理・補給部品販売の対応期間は2037年9月末日までです。これらの機種を補助金で導入する場合は、補助事業実施期間内に納品・検収が完了できるか、代理店に納期を確認してください。
水平多関節・SCARA(HSR・HS・HM・LPHシリーズ)
| 型式 | アーム長 | Z軸 | 可搬質量 | 本体価格 |
| HSR-048/055/065 | 480・550・650mm | 100・200・320・510mm | 8kg | 非公表(要見積り) |
| HS-035/045/055A1 | 350・450・550mm | 100〜320mm | 5kg | 非公表(要見積り) |
| HM-40**/4A** | 600〜1,000mm | 100・150・200・300・400mm | 10・20kg | 非公表(要見積り) |
| LPH040 | 400mm | 150mm | 最大3kg | 非公表・2026年4月1日付で販売終了案内 |
出典:デンソーウェーブ公式サイト「水平多関節」https://www.denso-wave.com/ja/robot/product/four/ (2026年9月15日確認)
COBOTTAの公式仕様:検索が多い「VS/VP/COBOTTA 価格」の対象機種
人協働ロボットCOBOTTAは、デンソーウェーブロボットの中で唯一、公式サイトに価格の手がかりがある機種です(詳細は次章)。まず公式サイトに掲載されている仕様値を整理します。
| 項目 | 公式仕様値 |
| 軸数 | J6軸(アーム部)+J1軸(電動グリッパ部・オプション) |
| アーム長(第1アーム+第2アーム) | 342.5mm(165+177.5) |
| 定格可搬質量(最大可搬質量) | 0.5kg(手首下向き±10度以内の場合は0.7kg) |
| 位置繰返し精度 | ±0.05mm(周囲温度一定条件下) |
| 標準サイクルタイム | 工場出荷時4.32秒、最大速度設定時1.6秒(水平200mm・垂直25mmの往復動作時間) |
| 本体質量 | 約4kg |
| 保護等級 | 本体IP30(ACアダプタ・ACケーブルはIP20) |
| 安全規格 | 標準版:ISO 10218-1:2011、ISO/TS 15066:2016、ISO 13849-1:2023 PL d Cat.3 |
| 騒音 | 55dB以下(定格負荷・工場出荷時の最高速度で測定) |
出典:デンソーウェーブ公式「COBOTTA」https://www.denso-wave.com/ja/robot/product/collabo/cobotta.html (2026年9月15日確認)
COBOTTA PROの詳細仕様は本記事の方法では確認できませんでした
上位機種のCOBOTTA PROは「生産性と安全性を追求した、高速人協働ロボット」と公式サイトで紹介されていますが、可搬質量・リーチ等の数値を掲載する仕様ページはJavaScriptで動的に生成されており、本記事の一次情報取得方法(Bashのcurlによる静的HTML取得)では数値を確認できませんでした。正確な仕様はデンソーウェーブ公式サイトを直接ブラウザで開くか、カタログ請求でご確認ください。
COBOTTAの価格:公式サイトが案内する「JSaaSストア」で確認できた唯一の価格情報
デンソーウェーブ公式サイトのCOBOTTA製品ページには、「価格シミュレーション」という見積りフォームへのリンクに加えて、次のような案内があります。
公式サイトの記載(原文どおり)
「補助金活用ECストア『JSaaSストア』 本製品は『JSaaSストア』に掲載されており、補助金対象商品としてご購入いただけます。導入を着実に進めるための選択肢として、制度活用による初期導入コストの低減が可能です。詳細はJSaaSストアでご確認ください。」
この案内に従ってJSaaSストアのCOBOTTA商品ページ(提供企業:株式会社デンソーウェーブ)を2026年9月15日に確認したところ、次の価格が表示されていました。
| 項目 | JSaaSストアの表示(2026年9月15日確認) |
| 通常価格(税抜) | ¥2,000,000〜 |
| 補助金適用後 | ¥500,000〜 |
| 対象の補助金として明記されている制度 | 事業再構築補助金/ものづくり補助金/小規模事業者持続化補助金 |
| 提供企業 | 株式会社デンソーウェーブ(愛知県刈谷市昭和町1-1) |
出典:JSaaSストア「COBOTTA」https://jsaas.jp/store/detail/1889 (2026年9月15日確認)。同ページには「通常価格は、本体価格+オプション込みで想定し算出しています」「補助金により控除額が異なります。詳細は申請ご依頼時にお気軽にご相談ください」との注記があります。「補助金適用後50万円〜」がどの制度・どの補助率で算出された金額かはJSaaSストアのページ本文に明記されていません。また、対象として明記されているのは事業再構築補助金・ものづくり補助金・小規模事業者持続化補助金であり、省力化投資補助金は明記されていません(次章で解説するカタログ注文型に登録が無いことと整合します)。
公式の「COBOTTA価格シミュレーション」フォームもあります
デンソーウェーブ公式サイトには、OS種別・ハンド用ツール・IOタイプ・オプション構成・台数・契約形態(一括/割賦・リース)を選択して概算価格を照会できる「COBOTTA価格シミュレーション」フォームがあります。ただしこのフォームは入力後に個別見積りを案内する仕組みで、フォーム画面自体に固定価格が表示されているわけではありません。契約申込みはみずほリース株式会社との契約になる旨が明記されています。
出典:デンソーウェーブ公式「COBOTTA価格シミュレーション」https://www.denso-wave.com/ja/robot/product/collabo/cobotta/simulation/ (2026年9月15日確認)
COBOTTA以外の機種(VS・VP・VM・VMB・VLA・HSR・HS・HM・COBOTTA PRO)については、公式サイトの製品ページ・カタログダウンロードページのいずれにも本体価格の記載を確認できませんでした。正式な金額はデンソーウェーブまたは販売代理店・SIerへの個別見積りが必要です。COBOTTA単体の補助金対象性をより詳しく知りたい方はCOBOTTAの補助金活用ガイドもあわせてご覧ください。
省力化投資補助金「カタログ注文型」にデンソーウェーブ製品は登録されているか:公式データを直接確認
「デンソーウェーブロボット 補助金」を検討する際に最初に確認すべきなのが、審査なし・先着順で使える中小企業省力化投資補助金(カタログ注文型)の製品カタログに、デンソーウェーブ製品が登録されているかどうかです。カタログの公式検索システムは製品カテゴリを1つ選んで検索する仕様のため、2026年9月15日にデンソーウェーブの取扱分野に近い主要カテゴリを1つずつ選び、製造事業者名に「デンソー」を入力して個別に検索しました。
確認結果:デンソーウェーブ製品の登録は確認できませんでした
中小企業省力化投資補助金の公式製品検索システム(https://portal.shoryokuka.smrj.go.jp/cs/product-catalog/ )で、無人搬送車(AGV・AMR)・清掃ロボット・配膳ロボット・原材料自動計量混合搬送装置・飲料補充ロボット・アーク溶接ロボットの6カテゴリを対象に、製造事業者名「デンソー」で2026年9月15日に検索したところ、いずれのカテゴリでも該当する製品は0件でした。
参考として、2026年9月15日時点でこれらのカテゴリに登録されている製品の総数(デンソーウェーブ以外の事業者を含む全件)は、無人搬送車(AGV・AMR)42件・清掃ロボット12件・配膳ロボット3件・原材料自動計量混合搬送装置21件・飲料補充ロボット1件でした。カタログの登録件数は随時更新されるため、本記事の数値は確認時点のスナップショットです。デンソーウェーブが主力とする垂直多関節・水平多関節・人協働の産業用アーム型ロボット単体(VSシリーズ、HSRシリーズ、COBOTTA等)に相当するカテゴリはカタログの選択肢自体に見当たらず、上記はいずれも特定用途向けのロボットシステムのカテゴリです。デンソーウェーブ製品の登録が確認できなかった点は、前章のJSaaSストアがCOBOTTAの対象補助金として省力化投資補助金を挙げていないこととも整合します。
カタログ注文型の補助率・補助上限額(公式値)
カタログ注文型そのものの制度は2026年3月19日に改定されています。現行(2026年3月19日以降)の補助率・上限額は以下の通りです。
| 従業員数 | 補助上限額 | 賃上げ目標達成時の上限額 | 補助率 |
| 5名以下 | 200万円 | 300万円 | 1/2以下 |
| 6〜20名 | 500万円 | 750万円 |
| 21名以上 | 1,000万円 | 1,500万円 |
出典:中小企業省力化投資補助金「カタログ注文型とは」https://shoryokuka.smrj.go.jp/catalog/about/ (2026年9月15日確認)。対象はカタログに登録された製品等に限られ、交付決定前に購入した製品・交付決定前に発生した費用は補助対象外と明記されています。ファイナンス・リース取引を利用した導入も可能です。
カタログに登録されていない場合の選択肢
デンソーウェーブ製品のように現時点でカタログに登録が確認できない機種でも、次に解説する省力化投資補助金の「一般型」やものづくり補助金であれば、個別の事業計画審査を通じて対象になり得ます。カタログ登録の有無は随時更新されるため、導入を検討する際は必ずデンソーウェーブまたは販売代理店に確認し、あわせて公式の製品カタログ検索(https://shoryokuka.smrj.go.jp/catalog/product_catalog/ )でも最新状況をご確認ください。
デンソーウェーブロボット導入で検討できる補助金制度(公式の補助率・上限額)
デンソーウェーブロボットのような個別受注に近い設備投資では、カタログ注文型以外に「一般型」と「ものづくり補助金」が主な選択肢になります。いずれも事業計画に基づく審査があり、機種の登録有無に左右されません。
中小企業省力化投資補助金(一般型):個別現場に合わせた設備投資向け
一般型は、「個別現場の設備や事業内容に合わせた設備導入・システム構築」を対象とする区分で、外部のSIer(システムインテグレータ)と連携して設計する「ロボットシステム等」も対象に含まれると公式サイトに明記されています。デンソーウェーブロボットをSIerと組み合わせて導入する場合、この一般型が代表的な選択肢になります。
| 従業員数 | 補助上限額 | 大幅賃上げ特例適用時 |
| 5人以下 | 750万円 | 1,000万円 |
| 6〜20人 | 1,500万円 | 2,000万円 |
| 21〜50人 | 3,000万円 | 4,000万円 |
| 51〜100人 | 5,000万円 | 6,500万円 |
| 101人以上 | 8,000万円 | 1億円 |
補助率は中小企業1/2(最低賃金引上げ特例適用時2/3)、小規模企業者・小規模事業者・再生事業者は2/3です。事業実施期間は交付決定日から18か月以内(採択発表日から20か月以内)とされています。
出典:中小企業省力化投資補助金「一般型とは」https://shoryokuka.smrj.go.jp/ippan/about/ (2026年9月15日確認)
ものづくり補助金:製品・サービス高付加価値化枠/グローバル枠
ものづくり補助金(ものづくり・商業・サービス生産性向上促進補助金)は、現行では「製品・サービス高付加価値化枠」と「グローバル枠」という2つの枠で公募されています。第23次締切は公募開始2026年2月6日、申請開始2026年4月3日17時、申請締切2026年5月8日17時というスケジュールが公式サイトに公表されています。補助率は小規模事業者等2/3、中小企業1/2です。補助上限額は枠・従業員規模によって変動するため、本記事では断定せず、必ず該当回の公募要領でご確認ください。
デンソーウェーブロボット導入で対象になり得る経費
いずれの制度でも、ロボット本体だけでなく、SIerに設計・構築を依頼する場合の機械装置・システム構築費が対象経費に含まれ得ます。何が対象経費になるかは制度・年度で異なるため、見積り段階でSIerに「補助金申請を前提とした経費区分」での見積書作成を依頼することが重要です。
出典:ものづくり・商業・サービス生産性向上促進補助金 総合サイト「公募要領について」https://portal.monodukuri-hojo.jp/about.html (2026年9月15日確認)
申請の公式ルール:交付決定前発注は対象外・相見積もりが必須
デンソーウェーブロボットに限らず、これらの補助金に共通する最重要ルールが2つあります。この2点を守らずに進めると、補助金を受け取れなくなる可能性があります。
1
交付決定前の発注・購入・契約は補助対象外
中小企業省力化投資補助金(カタログ注文型)の公式サイトでは、補助対象外となる経費として「交付決定前に購入した省力化製品」「交付決定前に発生した費用」が明記されています。交付決定の通知を受け取る前にデンソーウェーブロボットを発注・契約してしまうと、その経費は補助対象になりません。
2
一般型は原則2者以上の相見積もりが必須
中小企業省力化投資補助金(一般型)の公式フローでは、STEP4「相見積もり/事業者選定」として「(補助金交付候補者として採択後)交付申請手続きの際には、本事業における発注先の選定にあたって、入手価格の妥当性を証明できるよう見積書を取得する必要があります。また、原則として2者以上から同一条件による見積をとることが必要です」と明記されています。デンソーウェーブ製品を扱う複数のSIer・販売代理店から同一条件で見積りを取得してください。
出典:中小企業省力化投資補助金「カタログ注文型とは」(補助対象外経費)https://shoryokuka.smrj.go.jp/catalog/about/ 、「一般型 応募申請・交付申請の流れ」(STEP4)https://shoryokuka.smrj.go.jp/ippan/flow/ (いずれも2026年9月15日確認)
ものづくり補助金でも同様の考え方が一般的
ものづくり補助金についても、交付決定前の発注・契約を補助対象外とする考え方や、発注先選定における相見積もりの取得は多くの公募回で求められています。ただし具体的な規定は締切回ごとの公募要領に記載されるため、申請前に必ず該当回の公募要領本文をご確認ください。
実務上は、(1)事業計画・見積りの準備、(2)応募申請、(3)採択、(4)SIer・代理店からの相見積もり取得、(5)交付申請、(6)交付決定、(7)ここで初めてデンソーウェーブロボットを発注、(8)導入・実績報告、(9)補助金交付、という順序で進めることになります。(4)より前に発注してしまう相談は、他の補助金でも起きやすい失敗のひとつです。全体の申請フローはロボット補助金の申請フロー完全ガイドでも時系列に整理しています。
見積もりの内訳:本体以外にかかる費用区分と依頼のしかた
COBOTTA以外のデンソーウェーブロボットの見積りを依頼する際は、本体価格だけでなく、次のような費用区分が発生し得ることを前提に依頼してください。具体的な費用の相場・内訳の実績値は、当サイトの協働ロボット価格内訳の記事で公的資料をもとに整理しているため、本記事では同じ表を再掲せず、区分の考え方のみ示します。
| 費用区分 | 内容の目安 | 見積書での確認ポイント |
| ロボット本体 | デンソーウェーブのロボットアーム・コントローラ | 型式(例:VS-050、COBOTTA)を明記してもらう |
| エンドエフェクタ(ハンド) | ワークを掴む・保持するための治具。COBOTTAは電動グリッパ・電動バキュームが公式オプションとして用意されています | 用途に応じたカスタム設計かどうか |
| カメラ・ビジョンシステム | 対象の位置認識用。COBOTTAはカメラ組付けセットが公式オプションにあります | キャリブレーション込みかどうか |
| 架台・周辺設備 | 設置用架台、コンベア等の周辺機器 | 既存ラインとの接続内容 |
| 安全柵・安全センサー | リスクアセスメントに基づく安全対策 | 協働ロボットでも柵が必要になる場合がある点 |
| ティーチング・プログラミング | 動作プログラム作成・試運転 | 作業時間・工数が明記されているか |
| SI費(システムインテグレーション費) | SIerによる設計・据付・調整の対価 | 本体価格と別区分で記載されているか |
| 保守・年間サポート | 定期点検・修理対応。COBOTTAは専用の年間保守契約プランと5年ごとのオーバーホールが公式に案内されています | 補助金の対象経費に含まれるかは制度ごとに確認 |
COBOTTAのオプション構成(電動グリッパ・電動バキューム・カメラ組付けセット・年間保守契約・オーバーホール)は出典:デンソーウェーブ公式「COBOTTA」https://www.denso-wave.com/ja/robot/product/collabo/cobotta.html (2026年9月15日確認)
補助金申請では、これらの区分を合算した1枚の見積書ではなく、区分ごとに金額が分かる見積書を依頼することが、交付申請・実績報告をスムーズにするポイントです。見積もり比較の進め方は協働ロボット見積もり比較の記事、SIerの選び方は次章およびSIer選び方の記事で詳しく解説しています。
補助金適用後の自己負担はどう変わるか:モデル試算
COBOTTA以外のデンソーウェーブロボットの本体価格は非公表であるため、ここでは特定の機種・実際の価格に基づかない、説明のための仮定額を使って、補助率・上限額の違いが自己負担にどう影響するかを試算します。従業員6〜20名の中小企業が、SI費・周辺設備を含めた総事業費800万円のシステムを導入するケースを仮定します。
| 制度 | 事業者区分 | 補助率 | 上限額(6〜20名/6〜20人) | 補助額の目安 | 自己負担額の目安 |
| 省力化投資補助金(一般型) | 中小企業 | 1/2 | 1,500万円(賃上げ特例2,000万円) | 400万円 | 400万円 |
| 省力化投資補助金(一般型) | 小規模企業者等 | 2/3 | 1,500万円(賃上げ特例2,000万円) | 約533万円 | 約267万円 |
| ものづくり補助金 | 中小企業 | 1/2 | 枠により異なる(要公募要領確認) | 上限内なら400万円 | 上限内なら400万円 |
| ものづくり補助金 | 小規模企業者等 | 2/3 | 枠により異なる(要公募要領確認) | 上限内なら約533万円 | 上限内なら約267万円 |
総事業費800万円は説明のための仮定額であり、デンソーウェーブの特定機種の価格を示すものではありません。カタログ注文型はデンソーウェーブ製品の登録が確認できなかったため(前章参照)本表では対象外としています。補助額は「総事業費×補助率」を各制度の補助上限額と比較し、低い方を採用して算出しています。実際の補助額は審査・交付決定内容によって変わり、満額が保証されるものではありません。
COBOTTA単体で検討する場合の目安
COBOTTA単体であれば、前章で確認したJSaaSストアの参考価格(通常価格・税抜200万円〜)を出発点に、SIer・オプション費用を加えた総事業費で試算し直すと現実的です。JSaaSストアが挙げる対象制度は事業再構築補助金・ものづくり補助金・小規模事業者持続化補助金であり、それぞれ補助率・上限額・申請要件が異なります。どの制度が自社に合うかは、事業計画の内容とあわせて専門家にご相談ください。
SIer(システムインテグレータ)選びと販売代理店の探し方
デンソーウェーブロボットは、本体を扱う販売代理店と、現場の工程に合わせてシステムを組み上げるSIerが別の会社であることが一般的です。デンソーウェーブ公式サイトには、お電話でのお問合せ窓口(050-5213-4650、平日9:00〜12:00・13:00〜17:00)と、最寄りの営業・サービス拠点を案内するページが用意されています。
出典:デンソーウェーブ公式サイト各製品ページのお問合せ欄、および「営業・サービス拠点」https://www.denso-wave.com/ja/robot/support/sales_place/ (2026年9月15日確認)
SIerを選ぶ際に金額の安さだけで判断すると、安全規格・法令対応や補助金の実績報告で問題が起きやすくなります。労働安全衛生規則・国際安全規格(ISO 10218・ISO/TS 15066)への対応力、リスクアセスメントの実施体制など、金額以外の選定軸については協働ロボットSIerの選び方2026で詳しく整理しています。産業用ロボット全般の見積り比較は産業用ロボット価格・見積もりの記事、他メーカーとの比較はファナックロボットの補助金と価格・安川電機ロボットの価格ガイドもあわせてご覧ください。
申請・導入でよくある失敗パターン
デンソーウェーブロボットの補助金申請で起きやすい失敗を、本記事で確認した公式ルールに基づいて整理します。
よくある失敗パターン
- 採択発表を待たずに発注してしまう:交付決定前の発注・購入・契約は補助対象外です。SIer・代理店との契約書・発注書の日付が交付決定日より前になっていないか必ず確認してください
- COBOTTAの「補助金適用後50万円〜」を他制度・他機種にも当てはまる金額だと誤解する:この金額はJSaaSストアが事業再構築補助金・ものづくり補助金・小規模事業者持続化補助金を対象に案内する参考額で、算出根拠は明記されていません。省力化投資補助金カタログ注文型には対応しておらず、VS・VP等の他機種にもこの金額は適用されません
- カタログ登録済みだと思い込んで申請する:本記事で確認した通り、2026年9月15日時点でデンソーウェーブ製品はカタログ注文型に登録が確認できません。カタログ注文型を前提に申請すると対象外になる可能性があります
- 相見積もりを1社分しか取らない:一般型は原則2者以上の同一条件見積りが必要です。SIer1社だけに依頼して進めると、交付申請の段階で書類不備になることがあります
- 販売終了案内が出ている機種で計画を立てる:VS-6556/6577・XR・LPHシリーズは2027年3月末で最終受注、2027年9月末で販売終了の案内が出ています。補助事業の実施期間内に導入できるか、事前に代理店へ納期を確認してください
- 本体価格だけで総事業費を見積もる:エンドエフェクタ・安全柵・SI費・ティーチング費を含めない見積りで事業計画を立てると、実際の総事業費が想定を大きく超えることがあります
これらは公式サイト・省力化投資補助金の公式ページに明記されているルールと、本記事で直接確認した公式データから整理したものです。個別の事業計画の可否は、専門家(中小企業診断士・行政書士・認定支援機関等)に相談することをおすすめします。
まとめとデンソーウェーブロボット関連記事
デンソーウェーブロボットの本体価格は、COBOTTAをJSaaSストア経由で確認できた以外は非公表であり、正式な金額は個別見積りが必要です。補助金活用を検討する場合は、まず省力化投資補助金のカタログ注文型に該当機種の登録があるかを都度確認し(2026年9月15日時点でデンソーウェーブ製品の登録は無し)、登録が確認できない場合は一般型・ものづくり補助金など審査を伴う区分を検討してください。いずれの制度でも、交付決定前の発注は補助対象外、一般型は相見積もりが必須という公式ルールを守ることが前提になります。
出典・参考情報
最終更新日: 2026年9月15日。補助金の補助率・上限額・公募スケジュール・カタログ登録状況・JSaaSストアの掲載価格は変更される場合があります。必ず各公式サイトで最新情報を確認してください。本記事のシミュレーションはモデルケースであり、採択や補助額を保証するものではありません。